2009 Fiscal Year Annual Research Report
pH応答性インターフェースを持つ架橋ポリマーソームの創成
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular Soft-Interface Science |
Project/Area Number |
21106518
|
Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
遊佐 真一 University of Hyogo, 兵庫県立大学・工学研究科, 准教授 (00301432)
|
Keywords | ミセル / 制御重合 / 中空粒子 / 刺激応答 / 光架橋 |
Research Abstract |
側鎖にスルホネート基を含むブロックと脂肪酸を含むブロックかちなるジブロック共重合体は酸性の水中で、脂肪酸を含むブロックが選択的にプロトン化されて疎水性のコアを形成し、その周囲を親水性のスルホネート基を含むブロックが覆った形のコア-シェル型高分子ミセルを形成する。高分子ミセルの形成・解離はpHで可逆的にコントロールできる。このようなpH応答性高分子ミセルを鋳型に用いて架橋ポリマーソームを合成した。具体的には電荷を持たない水溶性のポリエチレングリコール(PEG)とカチオン性の4級アミンを側鎖結合したモノマー(APTAC)と光架橋性のシンナモイル基を側鎖結合したモノマー(CEA)によるランダム共重合体からなるジブロック共重合体であるPEG-b-P(APTAC-co-CEA)を合成した。このポリマーを、鋳型となるアニオン性高分子ミセルのシェルの電荷を中和するように水中で混合すると、鋳型の高分子ミセルのアニオン性のシェルとカチオン性ジブロック共重合体の静電相互作用により、シェル層でポリイオンコンプレックス(PIC)を形成した。この会合体は鋳型の高分子ミセルが形成する疎水性コア周囲を、光架橋基を含むPICのシェル層が覆い、最外層をPEGコロナ鎖が覆う形のコア-シェル-コロナ型の3層ミセルとなる。さらに最外層が水溶性PEG鎖で覆われているため、高濃度でも3層ミセル間の凝集は抑制される。この会合体に紫外光を照射することで、シェル層に含まれるシンナモイル基の光二量化反応により架橋を行った。その後、水溶液をアルカリ性にすることで鋳型を形成していた高分子ミセルのコアを解離させ、高濃度の食塩水に対して透析を行うことで、シェル層のアニオンとカチオンの静電相互作用を遮蔽してPICを壊し、鋳型を形成していたポリアニオンを取り除くことにより、中空粒子を作製した。
|
-
-
-
[Journal Article] In-situ Oxidation of Alkanethiol Groups and Proton Transfer inNanopores of Sodium Borosilicate Glasses2009
Author(s)
Y.Daiko, H.Katayama, T.Araki, A.Mineshige, M.Kobune, S.Yusa, T.Yazawa, K.Nagasaka, S.Murata, S.Matsumoto, A.Koiwai, I.Konomi
-
Journal Title
Joumal of Physical Chemisiry C 113
Pages: 1891-1895
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-