2010 Fiscal Year Annual Research Report
高圧力NMR法による蛋白質の準安定状態にもとづいた構造・機能相関
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular Science of Fluctuations toward Biological Functions |
Project/Area Number |
21107525
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
北原 亮 立命館大学, 薬学部, 講師 (70512284)
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Keywords | NMR / 高圧力 / 蛋白質 / 高エネルギー構造 / 水和 |
Research Abstract |
代表者らの高圧力NMR研究によりユビキチンの準安定構造N2の構造解析が3000気圧下でなされている。N2構造は常圧下では10%程度の存在確率であり、その精密な構造解析や機能解明を目的としてN2構造を模倣するモデル変異体の合理的設計を行った。1気圧下のN1構造と3000気圧下のN2構造を比較して減弱している相互作用を特定した。またユビキチン様蛋白質の配列及び構造アラインメント解析を行い、保存性の高い部位や相互作用を特定した。それらに基づいてQ41Aなど4種類の変異体を作成した。1H/15N化学シフト解析から、変異に伴い一部で顕著な変化が見られた。変異によるシフト変化と圧力によるそれに明確な相関が得られたことから、変異により高圧下と同様にN2構造の分布率が増加したと考えられる。Q41AではN2分布率52%まで増加した。15N-スピン緩和測定(R1,R2,NOE)を行い主鎖の運動性を解析した。ピコ秒~ナノ秒の速い運動についてはWTと同レベルであった。横緩和測定(R2値)をWTのそれと比較すると、αヘリックス領域を中心に明確な増加が観測されたことから、N1-N2間の構造揺らぎがR2の化学交換項に寄与していることが示唆された。Cleanex-PM-NMR測定(水和アミドプロトンの特定)により、αヘリックス領域で明確な水和信号が観測されたことから、N2構造の分布率増加が裏付けられた。また野生型と変異体で相互作用ペプチドUIMやE1-E2-E3カスケード反応による機能性の評価を行った。
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Research Products
(20 results)
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[Journal Article] Structural plasticity of staphylococcal nuclease probed by perturbation with pressure and pH2011
Author(s)
Ryo Kitahara, Kazumi Hata, Akihiro Maeno, Kazuyuki Akasaka, Michael Chimenti, Bertrand Garcia-Moreno, E.Martin, A.Schroer, Christoph Jeworrek, Metin Tolan, Roland Winter, Julien Roche, Christian Roumest, Karine Montet de Guillen, Catherine A.Royer
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Journal Title
Proteins
Volume: 79
Pages: 1293-1305
Peer Reviewed
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[Presentation] High-Energy State Mutant of Ubiquitin2010
Author(s)
Soichiro Kitazawa, Maho Yagi, Kenji Sugase, Koichi Kato, Ryo Kitahara
Organizer
The 4th International Symposium, Molecular Science of Fluctuations toward Biological Functions
Place of Presentation
近江ピアザ(滋賀県)
Year and Date
2010-11-30
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