2010 Fiscal Year Annual Research Report
ポルフィリン―ヘテロポリ酸複合集積体の構築と機能開発
Publicly Offered Research
Project Area | Emergent Chemistry of Nano-scale Molecular System |
Project/Area Number |
21111501
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小島 隆彦 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (20264012)
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Keywords | ポルフィリン / ヘテロポリ酸 / 結晶構造解析 / 光誘起電子移動 / 光機能 |
Research Abstract |
1.4つのメソ位にp-メトキシフェニル基を導入した新規サドル型ドデカフェニルポルフィリン(H_2DPP)誘導体、H_2(TMDPP)及びそのスズ(IV)錯体([Sn(TMDPP)(OMe)_2])を合成した。その[Sn(TMDPP)(OMe)_2]と、ケギン型ヘテロポリ酸(POM)である(NBu_4)_3[PW_<12>O_<40>]がPhCN中で1:1の錯形成を行った後、[Sn(TMDPP)]から[PW_<12>O_<40>]^<3->への光誘起電子移動が進行することを、フェムト秒過渡吸収スペクトル測定により明らかにした。 2.[Mo^V(DPP)(O)(H_2O)]ClO_4は、PhCN中でのケギン型ヘテロポリ酸[SW_<12>O_<40>]^<2->とのアニオン交換により、アクア配位子とヘテロポリ酸の末端オキソ配位子との間の水素結合による1:1超分子を形成することがわかった。結晶中では、ポルフィリン環同士の分子間π-π相互作用によりポルフィリンナノチューブが形成され、チューブ状の親水性空間に、[SW_<12>O_<40>]^<2->が水素結合により包接された複合超分子構造が観測された。 3.ルテニウム置換POMと2つの[Mo^V(DPP)(O)]^+からなる複合集積体を合成し、PhIOを酸化剤とするベンジルアルコール類のベンズアルデヒド類への触媒的酸化反応を開発した。この触媒反応は、ベンジルアルコールと触媒とのアダクト形成を経由して、ベンジル位の水素引き抜きが律速段階となっていることを明らかにした。
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[Journal Article] Supramolecular Structures and Photoelectronic Properties of the Inclusion Complex of a Cyclic Free-Base Porphyrin Dimer and C602010
Author(s)
H.Nobukuni, Y.Shimazaki, H.Uno, Y.Naruta, K.Ohkubo, T.Kojima, S.Fukuzumi, S.Seki, H.Sakai, T.Hasobe, F.Tani
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Journal Title
Chemistry-A European Journal
Volume: 16
Pages: 11611-11623
Peer Reviewed
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