2009 Fiscal Year Annual Research Report
自己組織化を用いてナノエレクトロニクス素子の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Emergent Chemistry of Nano-scale Molecular System |
Project/Area Number |
21111519
|
Research Institution | Chitose Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
KARTHAUS Olaf Chitose Institute of Science and Technology, 総合光科学部, 教授 (80261353)
|
Keywords | 高分子薄膜 / コーティング技術 / 大面積 / ポリスチレン / 有機トランジスター / ホール輸送材料 / 電子輸送材料 |
Research Abstract |
有機エレクトロニクスは有機物質のマイクロパターン技術と共に発展していくこれからの技術である。これまで、トップダウン技術が使われてきたが、低価格、大面積での作成というボトムアップの自己組織化プロセスの長所を取り入れ、機能性有機フォトニクスやエレクトロニクスデバイスを作成することとした。具体的には、マイクロ電極の間(トップダウン作成)に希薄な有機溶液に溶かした有機半導体材料をディウェッティング(ボトムアップ)することで、有機半導体のマイクロデバイス(有機発光ダイオード、有機トランジスタ)を作成した。(1)マイクロ有機トランジスタ:はじめにトランジスタの電極幅を一つのペンタセンファイバー(1m程度)の幅に合わせる必要があるが、この細い電極は文部科学省の「先端研究施設共用イノベーション創出事業」との共同研究で作製した。(2)ペンタセンを高沸点の溶媒(トリクロロベンゼンなど)に溶かし、ローラ装置を用いてマイクロファイバーを作成した。ローラ装置の速度、基板の温度、ペンタセンの濃度によって、様々な結晶(ファイバー、プレートなど)を作成した。長さ1cm以上、幅1μm以下の細長いファイバーの作成を作ることができた。(3)マイクロ電極(25×25μmの電極ギャップ)を用いて、ボトムコンタクト型のトランジスタの移動度を1.6cm^2/Vsまで上げることができた。(4)ディウェッティング現象で完成したペンタセンのナノファイバーの上に、別な有機半導体材料をもう一度ディウェッティングし、2層構造を作製した。その2回目のディウェッティングで利用した材料はフラーレンなど低分子だけではなく、ポリヘキシルチオフェン、ポリフェニレンビニレンなどの高分子材料も利用できることがわかった。その技術を利用することで、電子輸送とホール輸送トランジスターを作成することも可能になった。
|
Research Products
(8 results)