2009 Fiscal Year Annual Research Report
スプライシング/mRNA核外輸送装置によるクロマチンサイレンシングの多元的制御
Publicly Offered Research
Project Area | Diversity and asymmetry achieved by RNA program |
Project/Area Number |
21112517
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
谷 時雄 Kumamoto University, 大学院・自然科学研究科, 教授 (80197516)
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Keywords | スプライシング / mRNA核外輸送 / ヘテロクロマチン / イントロン / セントロメア |
Research Abstract |
分裂酵母では、セントロメア領域のヘテロクロマチン形成がRNAi機構を介して行われている。dg non-coding RNA内に見いだしたmRNA型イントロンとcentromere siRNA (csiRNA)産生機構の関連を解析するため、dg non-coding RNA (dg ncRNA)転写領域を含むplasmidを用いて、イントロンを除いた変異型dg ncRNAを転写合成するintronless pH-cc2を作成した。今後、イントロンを含むdg ncRNAを合成するplasmidとの間で、ヘテロクロマチン形成効率の比較をChIP解析により行い、スプライシング反応(イントロンの有無)とヘテロクロマチン形成の関連を証明する。また、RNAi機構に必須なRDRC複合体構成因子Cid12に対する抗体で免疫共沈し、複合体の沈降物にU4 snRNAが含まれてくるかRT-PCRによって解析した。現状では免疫共沈のバックグランドが高いので、塩濃度等の条件を検討し継続解析する予定である。更に、ptr2 (Ran GEF)、ptr8(転写因子XPB)、ptr10 (DnaJ膜蛋白質)mRNA核外輸送変異株を用いて、セントロメアヘテロクロマチン異常について、ChIP解析やnon-coding RNAの蓄積などから詳細に解析した。その結果、ptr8変異株が許容温度においても強いヘテロクロマチン形成異常を示すことが示された。一方、その他のmRNA核外輸送変異株は阻害を示さなかった。今後は、ptr8 mRNA核外変異株に焦点を当てて、ヘテロクロマチン形成とmRNA核外輸送因子との関連について解析を進める予定である。
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Research Products
(12 results)