2009 Fiscal Year Annual Research Report
ROCOファミリー分子LRRK1によるEGFR細胞内トラフィック制御機構の解析
Publicly Offered Research
Project Area | Intracellular logistics: interdisciplinary approaches to pathophysiology of membrane traffic |
Project/Area Number |
21113509
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
花房 洋 Nagoya University, 大学院・理学研究科, 助教 (00345844)
|
Keywords | LRRK1 / EGFR / endocytosis / endosome / MVB / ILV / ESCRT / STAM1 |
Research Abstract |
我々はROCOファミリーキナーゼLRRK1が、EGF受容体(EGFR)早期エンドソームから後期エンドソームへの移行を制御していることを明らかにしてきた。活性化したEGFRは、エンドサイトーシスにより細胞膜から取り込まれ、早期エンドソーム、MVB (multi-vesicular body)/後期エンドソームを経てリソソームに運ばれ分解される。この過程は、EGFRシグナルの時空間的制御に重要な役割を果たしている。LRRK1をノックダウンした細胞では、エンドサイトーシスによって取り込まれたEGFRは、早期エンドソームに留まったままで、MVB/後期エンドソームには移行しない。LRRK1によるEGFR細胞内トラフィック制御の分子機構をさらに詳細に検討したところ、LRRK1はEGFRのMVB膜上から内腔小胞に取り込まれる過程(MVB sorting)に必須の役割を果たしていることを見出した。我々の解析から、(1) LRRK1はMVB sortingに重要なESCRT複合体の一つ、ESCRT-0(STAM1及びHrs)と結合すること、(2) LRRK1はEGFRとESCRT-0と三者複合体を形成すること、(3) LRRKIをノックダウンした細胞では、EGFRとESCRT-0との結合が消失すること、(4) LRRK1をノックダウンした細胞では、EGFRのMVB内腔小胞への取込みが阻害されること、が明らかとなった。またLRRK1によるEGFRのMVB sorting制御の過程には、LRRK1のキナーゼ活性は必要なく、スキャホールド蛋白質として機能していることが明らかとなった。このようにLRRK1はEGFRのリソソーム分解経路への選別(MVB sorting)に必須の役割を果たしていることが明らかとなった。
|
Research Products
(2 results)