2009 Fiscal Year Annual Research Report
インスリン分泌顆粒細胞内ロジスティクスのイメージング解析
Publicly Offered Research
Project Area | Intracellular logistics: interdisciplinary approaches to pathophysiology of membrane traffic |
Project/Area Number |
21113523
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
今泉 美佳 Kyorin University, 医学部, 准教授 (40201941)
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Keywords | 糖尿病 / 可視化 / インスリン / 分泌 / 開口放出 |
Research Abstract |
1. グルコース刺激よる膵β細胞からのインスリン分泌は2相性を示すが、インスリン分泌第1相は主に予め形質膜上のSyntaxin1A上にドッキングしている顆粒(previously docked granules)からの開口放出であり、第2相は細胞質から形質膜へ新たに移動した顆粒(newcomers)からの開口放出であることを私達はすでに明らかにしている。本研究では未だ不明である分泌第2相でのインスリン分泌機構解明を目指し、第2相を担っているnewcomer顆粒の細胞内輸送機構を入射角可変式VTIRF顕微鏡を用いてイメージング解析した。その結果、newcomer顆粒は形質膜より400-500nm細胞内部に位置しているアクチンネットワーク層内に貯蔵されており、顆粒とアクチンとの相互作用にMyosin Vaが関与することでnewcomer顆粒の細胞内輸送を制御していることを、Myosin Va欠損ラット、およびマウスを用いて明らかにした。 2. インスリン受容体およびPI3Kは膵β細胞にも発現が認められることから、膵β細胞は刺激に応じてインスリンを分泌すると同時に、インスリン受容体を介してインスリンを受容しPI3Kを活性化している。このインスリンによる膵β細胞からのインスリン分泌制御機構を明らかにする目的で、膵β細胞からのインスリン分泌におけるPI3Kの役割について検討を行ったところ、インスリンはPI3K活性化を介して、グルコース刺激に対するCa^<2+>応答潜時を短縮することにより、膵β細胞からの第1相インスリン分泌を促進的に制御している一方、第2相インスリン分泌に対しては細胞内Ca^<2+>動態変化を伴わない機構により抑制的に働いていることを明らかにした。
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Research Products
(13 results)