2009 Fiscal Year Annual Research Report
MAPキナーゼカスケードを活性化する酸化ストレスセンサーの網羅的同定
Publicly Offered Research
Project Area | Signaling functions of reactive oxygen species |
Project/Area Number |
21117509
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
久本 直毅 Nagoya University, 理学研究科, 准教授 (80283456)
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Keywords | MAPキナーゼ / 酸化ストレス / 線虫 |
Research Abstract |
ストレス応答型MAPキナーゼカスケードはさまざまな酸化ストレスにより活性化するが、それがどのようなセンサーを介して活性化するのかについてはよくわかっていない。また、酸化ストレスの種類の違いにより、異なるストレス応答型MAPキナーゼカスケードが活性化するが、それがどこで区別されているかについてもよくわかっていない。本申請では、線虫をモデルとした網羅的なスクリーニングおよび機能解析により、線虫においてMAPキナーゼカスケードを活性化する酸化ストレスセンサーを個別に同定し、それがMAPキナーゼカスケードをそれぞれどのように活性化し、その結果何が誘導あるいは抑制されているのかを明らかにすることを目標とする。本年度は、JNK型のKGB-1 MAPキナーゼカスケードを標的とした網羅的RNAiスクリーニングにより、KGB-1カスケードの上流で機能する新規チロシンキナーゼを同定することに成功した。また、そこで重金属である銅に依存して活性化する経路と、依存しない経路の2つが存在することも見いだした。さらにKGB-1 MAPキナーゼが転写因子FOS-1をリン酸化することによりその機能を制御することも見いだし、FOS-1の下流で銅依存的に転写制御される遺伝子を、マイクロアレイを用いたスクリーニングによって同定した。 一方、p38型のPMK-1 MAPキナーゼカスケードの上流についても解析を行い、SEK-1 MAPキナーゼキナーゼの上流で2つのMAPキナーゼキナーゼキナーゼが機能することを見いだした。
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