2009 Fiscal Year Annual Research Report
Pループ型ATP加水分解酵素の機能発現機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Water plays a key role in ATP hydrolysis and ATP-driven functions of proteins |
Project/Area Number |
21118519
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
池口 満徳 Yokohama City University, 生命ナノシステム科学研究科, 准教授 (60261955)
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Keywords | P-loop / ATP加水分解酵素 / 相同組換え / RecA / Rad51 / RadA / 分子動力学 / Swi5 / Sfr1 / F1-ATPase / 水のエントロピー |
Research Abstract |
P-loop型ATP加水分解酵素である、相同組換えで機能するRecA/Rad51/RadAファミリータンパク質のうち、RecAタンパク質についてフィラメントモデルを作成した。フィラメントモデルは、活性型と非活性型の二通りを作成した。プロトマー間相互作用を計算したところ、活性型はATP結合時に安定化されていた。さらに、RecA/Rad51/RadAファミリータンパク質の活性を向上させるメディエーターSwi5/Sfr1タンパク質の存在が分裂酵母において知られている。このSwi5/Sfr1について、溶液構造をX線溶液散乱によって決定し、上記のフィラメント構造との結合モデルを提案した。 また、別なP-loop型加水分解酵素である分子モーターF1-ATPaseの回転メカニズムについて、京都大学の木下グループと共同し、木下グループで開発されている水のエントロピー計算法を適用した。この方法で計算されたF1-ATPaseの水のエントロピーの結果は、我々のグループでの分子動力学シミュレーションで得られたF1-ATPaseのサブユニット間パッキングにおける非対称構造を見事に再現しており、その熱力学的基盤を与えた。ここから、水のエントロピーが分子モーター回転機構において、重要な役割を果たしていることを示した。
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