2022 Fiscal Year Annual Research Report
Researches of the Ninevite 5 Pottery and the Old Babylonian Pottery from Ancient Northern Mesopotamia
Publicly Offered Research
Project Area | The Essence of Urban Civilization: An Interdisciplinary Study of the Origin and Transformation of Ancient West Asian Cities |
Project/Area Number |
21H00006
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Research Institution | Kokushikan University |
Principal Investigator |
沼本 宏俊 国士舘大学, 体育学部, 教授 (40198560)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 古代メソポタミア / ニネヴェ5期 / 古バビロニア時代 / 彩文土器 / 刻文土器 / ハブール土器 |
Outline of Annual Research Achievements |
東京大学総合研究博物館6階に保管されているイラク・テル・サラサート遺跡Ⅰ号丘、Ⅴ号丘の第四次発掘調査で出土したニネヴェ5土器(前3000年紀前半)と古バビロニア土器(前2000年紀)の未公表資料の整理・分析を行った。 Ⅴ号丘のニネヴェ5土器の研究調査では、既刊の報告書では出土土器は全て同一時期に伴ったものと見做されていたが、上層と下層から出土した灰色・刻文土器群の形式には歴然とした差異が認められ、明らかに時期差を示していることが判明した。特に上層から出土した土器群は研究代表者が設定した「初期削文期」に伴うことが実証できた。さらに未公表資料の中には、公表された彩文・刻文土器とは異なる新しい様式のものが数多く認められた。整理分析した全ての彩文・刻文・素文土器の実測・写真図版を作製した。来年度には出版を計画している。 Ⅰ号丘の古バビロニア土器資料の整理分析での最大の成果は、同時代では類例のない王墓クラスと推測される地下式墓の正確な年代を提示できたことである。第一層の埋葬遺構から出土した土器は、研究代表者が以前調査したシリア・テル・タバン遺跡の古バビロニア時代の粘土板文書と共に出土した土器群に酷似していることから、テル・タバン土器編年のOB期①(前19世紀初頭)に相当することがわかった。出土土器をさらに詳細に整理分析し、他遺跡の出土品と比較することにより同時代の正確な土器編年を提示することが可能になった。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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