2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of multicomponent molecular theories for accurate prediction and elucidation of hydrogen-functional mechanism
Publicly Offered Research
Project Area | HYDROGENOMICS: Creation of Innovative Materials, Devices, and Reaction Processes using Higher-Order Hydrogen Functions |
Project/Area Number |
21H00026
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
立川 仁典 横浜市立大学, データサイエンス学部, 教授 (00267410)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 多成分系量子化学手法 / 量子水素 / H/D同位体効果 / 低障壁水素結合 |
Outline of Annual Research Achievements |
材料中の水素が示す高次水素機能の発現機構解明および高精度予測のために、領域内での実験グループとのさらなる共同研究に基づきこの課題に挑戦した。申請者は、前回の公募研究(H31~R2)において、計画研究や公募研究の研究代表者と多数の共同研究を実施し既に論文2報を報告している。これら前回の公募研究で得られた成果をもとに、本研究課題では、以下二つの研究項目を実施した。 研究項目1.多成分系量子化学計算手法の高度化: 前回の公募研究にて開発・実装した拡張型ONIOM法(平面波基底と局在化基底の利点を組み合わせた「Combined Plane wave and Localized Basis-sets (CPLB)法」)を高度化し、実構造に近い計算を可能とした。特に本年度は、Clusterモデルでの構造最適化の収束性を高度化し、CPLB法により金属表面上の局所的な高精度計算の可能性を示した。また、ヘシアンのルーチンの実装や、外場を含めた電子状態計算の実装も始めた。 研究項目2.低障壁水素結合(LBHB)に着目した高次水素機能の発現機構解明および高精度予測にむけた大規模計算: 前回の公募研究にて、加藤、森、吉信らと共に、電子-プロトン相関分子膜の創出と物性制御に関する基盤情報として、モデル化合物に静電場を印加した計算を実現し、既に論文として報告した。そこで本年度は、引き続き共同研究として、SAM膜へのH2Cat-BMT-TTF分子吸着のモデル計算を実施し、励起状態スペクトルを計算した。Dimer Radical Cation を仮定すると分子間での電荷移動が起こり、実験値を定性的に説明できることが解った。また、川脇先生との共同研究も始めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前回の公募研究(H31~R2)で実施した多数の共同研究で得られた成果をもとに、本研究課題では、以下二つの研究項目を実施することに成功している。 研究項目1.前回の公募研究にて開発・実装した拡張型ONIOM法(平面波基底と局在化基底の利点を組み合わせた「Combined Plane wave and Localized Basis-sets (CPLB)法」)の構造最適化の収束性を高度化した。 研究項目2.SAM膜へのH2Cat-BMT-TTF分子吸着のモデル計算を実施し、励起状態スペクトルを計算した。Dimer Radical Cation を仮定すると分子間での電荷移動が起こり、実験値を定性的に説明できることが解った。また、川脇先生との共同研究も始めた。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、以下二つの研究項目を実施し、当該領域「ハイドロジェノミクス」の研究推進に大きく貢献する。 研究項目1.CPLB法により金属表面上の局所的な高精度計算の可能性を示した。そこで今後は、さらなる応用計算を見据え、ヘシアンのルーチンの実装や、外場を含めた電子状態計算の実装を行い、具体的な計算を実施する。 研究項目2.SAM膜へのH2Cat-BMT-TTF分子吸着のモデル計算を実施し、励起状態スペクトルの定性的に再現したので、より大規模なモデル系での計算を実施する。また、川脇先生とのAu包接Ni多核錯体に関する共同研究を論文としてまとめ上げる。
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Research Products
(23 results)