2021 Fiscal Year Annual Research Report
Linear Growth of Magnetorotational Instability in Turbulence and Search for a New Nonlinear Saturation Model
Publicly Offered Research
Project Area | A Paradigm Shift by a New Integrated Theory of Star Formation: Exploring the Expanding Frontier of Habitable Planetary Systems in Our Galaxy |
Project/Area Number |
21H00042
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐野 孝好 大阪大学, レーザー科学研究所, 准教授 (80362606)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 原始惑星系円盤 / 磁気回転不安定 |
Outline of Annual Research Achievements |
降着円盤における角運動量輸送は、磁気回転不安定に駆動された磁気乱流が担っていると考えられている。原始惑星系円盤のような弱電離プラズマの場合には、円盤内のどの領域え不安定条件を満たしているかを明らかにすることが重要になる。また、磁気回転不安定以外にも起こりうる不安定性が存在するため、それぞれの相互作用も乱流の特性を決める重要な要素となる。本研究では、対流不安定もしくは鉛直シア不安定による鉛直方向の速度場が磁気回転不安定に与える影響を線型解析によって明らかにしている。鉛直速度シアの振幅と背景磁場強度が系を特徴付けるパラメータになるが、このパラメータ依存性を網羅的に解析し、線型不安定の特性を理解することに成功している。速度シア振幅がアルフベン速度よりも小さいと、磁気回転不安定が卓越して磁気乱流が駆動される。一方、速度シア振幅がアルフベン速度を超えると、磁気回転不安定は抑制され、ケルビン-ヘルムホルツ不安定が支配することになる。したがって、対流運動の速度など定量的な見積りが磁気回転不安定の存在に不可欠であることが明らかになった。 さらに、この混合不安定の状況の非線形進化を解明するために、磁気流体シミュレーションの準備も開始している。まずは、局所的な計算として、鉛直シア速度と背景磁場があるシアリングボックス計算の実施を考えいる。本科研費では非線形シミュレーションのための環境整備までを終えられたため、今後の研究で非線形解析を精力的に行なっていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画していた線型解析の成果や非線形シミュレーションの準備をおおむね完成させることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は今回環境整備した非線形シミュレーションを中心に解析を進めていく。また、コロナ禍で十分な成果発表ができなかったので、今後積極的に行なっていく。
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Research Products
(3 results)