2021 Fiscal Year Annual Research Report
巨大惑星近傍でのガスと固体粒子の相互作用
Publicly Offered Research
Project Area | A Paradigm Shift by a New Integrated Theory of Star Formation: Exploring the Expanding Frontier of Habitable Planetary Systems in Our Galaxy |
Project/Area Number |
21H00043
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
大槻 圭史 神戸大学, 理学研究科, 教授 (00250910)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 巨大惑星 / 衛星形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
巨大ガス惑星近傍のガス流と衛星材料物質供給について、我々の最近の研究(Homma, Ohtsuki 他 2020)では木星質量の0.4倍の惑星の周囲のガス流を考慮した固体粒子供給過程を調べたが、惑星質量依存性は不明であった。本研究では惑星質量に対する依存性を明らかにするため、まず流体シミュレーションにより、様々な質量の惑星の周りでのガスの流れを調べた。シミュレーションはHomma 他 (2020)でも使用したコードを用いて実施した。その結果、周惑星円盤に降着するガスの降着帯幅は低質量の時は惑星質量の1/6乗に比例するが、木星質量の0.2倍以上という大質量の場合には惑星質量に比例することなどが明らかになった。得られた結果は査読付き欧文誌に論文として投稿した。
また、巨大惑星の軌道進化や不規則衛星の起源を解明する手掛かりとして、小惑星のカラーやサイズ、軌道分布等の観測量は重要である。そこで本研究では他研究者との共同研究として、すばる望遠鏡の広視野カメラを用いた観測データの解析を実施し、メインベルト小惑星のカラー及びサイズ分布解析(Maeda, Terai, Ohtsuki他2021)を実施したほか、木星トロヤ群小惑星およびヒルダ群小惑星の自転周期分布解析の研究に共著者として貢献した(Chang et al. 2021, 2022)。また土星リング粒子の熱応力による破壊の研究およびスポークと呼ばれるリング構造の形成メカニズムに関する研究に共著者として貢献した(Hirata et al. 2022a, b)。これらの結果はいずれも査読付き欧文雑誌に掲載済みである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
巨大惑星の周惑星円盤へのガス降着率について、惑星質量依存性を詳しく調べる研究を完成させて論文を投稿した。このほか関連研究として小惑星観測データ解析に関する論文3編と土星リングに関する論文2編に共著者として貢献しており、おおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度には、今年度得られたガス場を組み入れ、そこからのガス抵抗を考慮した固体粒子軌道計算を実施し、周惑星円盤への固体粒子供給過程に関する研究を進める。
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Research Products
(15 results)