2021 Fiscal Year Annual Research Report
ハイエントロピー複合アニオン化合物の創製と新機能探索
Publicly Offered Research
Project Area | High Entropy Alloys - Science of New Class of Materials Based on Elemental Multiplicity and Heterogeneity |
Project/Area Number |
21H00141
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
清水 亮太 東京工業大学, 物質理工学院, 准教授 (70611953)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 薄膜物性 / 複合アニオン化合物 / ハイエントロピー化合物 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度はTi、Liのスパッタによるアニオン複合化と薄膜材料の多様化の観点におけるハイエントロピーフッ化物薄膜創製に取り組んだ。 Ti金属ターゲットにおいて、水素・窒素・酸素・CF4の4種のガスによる混合に取り組んだところ、水素と窒素の共存はできそうだが、酸素希釈が足りず酸化物が生成し、CF4はカーボンの混入が認められた。今後は酸化についてはAr/O2の希釈ガスのさらなる希釈、フッ化については希釈フッ素の利用を検討する。 Li金属ターゲットにおいては、融点の低さ(~180oC)に起因して、満足な成膜レートの確保が難しい状況である。今後はLi3Nのターゲットから、上記の条件も参考にしつつ水素化・フッ化・酸化を進める。 薄膜材料のハイエントロピー化合物の多様化の観点から、フッ化物のハイエントロピー材料にも取り組みを始めた。こちらは、ペロブスカイト型フッ化物の薄膜作製に成功し、ハイエントロピー化の道筋が見えてきた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定した各種アニオン化のバランスが不十分であり、その点をうまく考慮・調整する必要があるため。
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Strategy for Future Research Activity |
水素化・窒化と同程度のマイルドな酸化・フッ化条件を、希釈ガスを用いて検討を行う。また、フッ化物つながりで、近年注目が集まっているハイエントロピーフッ化物合成にも取り組み、薄膜材料のハイエントロピー化合物のバラエティを増大させることも狙う。
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Research Products
(5 results)