2022 Fiscal Year Annual Research Report
Study of dynamical processes toward the observation of parity non-conservation effects in muon atoms
Publicly Offered Research
Project Area | Toward new frontiers : Encounter and synergy of state-of-the-art astronomical detectors and exotic quantum beams |
Project/Area Number |
21H00172
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
神田 聡太郎 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助教 (10800485)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ミュオン / ミュオン原子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ミュオン原子におけるパリティ非保存効果の観測を目指してミュオン原子の分光法および最適な標的条件を確立することである。そのために低圧の気体標的とミュオンX線および崩壊電子を検出するカロリメーターを組み合わせたミュオンスピン分光システムを開発し、J-PARC MLF MUSEにおいてパルス負ミュオンビームを用いた実験を実施した。当該年度は計画の最終年度にあたり、主に以下のような成果が得られた。 (1)ミュオンのスピン偏極を保ったまま準安定状態のミュオン原子を得る手法として、飛行中放射捕獲(ARC)反応を利用する可能性を検討した。カロリメーターを多層化することで高エネルギーのガンマ線を検出可能な構成とし、クリプトン気体を標的としたARC反応の探索実験を行った。標的および検出器システムは期待通りに動作し、データ解析が進行中である。 (2)ミュオンスピン分光のテスト実験で得られた知見を活かして、ミュオン原子の生成および反応素過程を理解するための新たな実験計画を立案した。初年度に開発した気体標的システムを拡張し、これまでの測定よりも背景事象を抑制した環境で負ミュオンの減速過程や生成後の運動を観察するセットアップを構築した。また、カロリメーターユニットを増産し、検出器立体角を向上させた。 (3)ミュオン原子が周辺分子から受ける電子供与およびCoulomb爆発によるミュオン原子の加速が分光実験に及ぼす影響を調べるためにCOLTRIMS法の適用可能性を検討した。結果を原子衝突学会において報告した。また、ミュオン原子およびイオンを計測するためのMCP検出器を試験し、実験に利用可能であることを確認した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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