2022 Fiscal Year Annual Research Report
生体内ニューロン分化における高時間解像度・多階層クロマチンポテンシャルの解析
Publicly Offered Research
Project Area | Chromatin potential for gene regulation |
Project/Area Number |
21H00242
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岸 雄介 東京大学, 定量生命科学研究所, 准教授 (00645236)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ニューロン / クロマチン / 核 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、生体内ニューロンの発生過程の一つである神経活動依存的な分化における、クロマチン構造・核の形態変化に着目して研究を進めた。 ニューロン可塑性は、外界からの刺激に応じてその性質を変化させる能力のことであり、私たちが覚えたり忘れたりするときのベースとなるメカニズムである。興味深いことにこれまでの研究において、ニューロンが刺激に応じて遺伝子発現パターンを変化させるときに、核の形が大きく変形して陥入することが知られており、これが遺伝子発現の応答性に寄与することが示唆されていた。私たちは、生体内のニューロンにて生理的な刺激でも同じことが観察されるかを調べるために、視覚刺激に応答する視覚野ニューロンの核の形態をタイムラプスイメージングにて調べた。その結果、高い時間解像度で核の形態変化を捉えることができ、若齢ニューロンでは15-20分の間に核が陥入することがわかった。一方、老化に伴ってニューロン可塑性は低下するが、老齢ニューロンでは核の変形は観察されなかった。またこのとき、核のかたさを原子間力顕微鏡で調べたところ、老齢ニューロンの核は若齢ニューロンよりかたくなっていることがわかった。この結果から、核がかたくなることでフレキシブルに核が変形できなくなったことが、老化に伴う遺伝子発現応答性の低下、ひいてはニューロン可塑性の低下の原因である可能性が示唆された(Frey et al., bioRxiv, 2022)。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] UTX deficiency in neural stem/progenitor cells results in impaired neural development, fetal ventriculomegaly, and postnatal death2022
Author(s)
Miho Koizumi, Hikaru Eto, Mai Saeki, Masahide Seki, Tsuyoshi, Fukushima, Shoichiro Mukai, Hisamitsu Ide, Yasuyuki Sera, Masayuki, Iwasaki, Yutaka Suzuki, Atsushi Tohei, Yusuke Kishi, and Hiroaki Honda
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Journal Title
The FASEB Journal
Volume: 36
Pages: e22662
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Age-associated reduction of nuclear shape dynamics in excitatory neurons of the visual cortex2022
Author(s)
Tanita Frey, Tomonari Murakami, Koichiro Maki, Takumi Kawaue, Ayaka Sugai, Naotaka Nakazawa, Taiji Adachi, Mineko Kengaku, Kenichi Ohki, Yukiko Gotoh, Yusuke Kishi
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Journal Title
bioRxiv
Volume: -
Pages: 504704
DOI
Open Access
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