2021 Fiscal Year Annual Research Report
Bivalent DNAアプタマーによるプロテインノックダウン法の開発
Publicly Offered Research
Project Area | New frontier for ubiquitin biology driven by chemo-technologies |
Project/Area Number |
21H00286
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
前川 大志 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 講師 (10771917)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | DNAアプタマー / タンパク質分解システム / 血管内皮細胞 / アルファスクリーン |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度においては、既に取得済みのCBF1に結合するDNAアプタマー (CBF1アプタマー; 15種類)と、SPOPに結合するDNAアプタマー (SPOPアプタマー; 6種類)の配列最小化を行なった。尚、これらのアプタマーは全て共同研究者の愛媛大学プロテオサイエンスセンター小川敦司准教授の研究チームが開発した。ランダム配列のみのアプタマー、5'側または、3'側のプライマー配列の長さを複数設定したアプタマーに対して、5'側にビオチンを付加する形でDNAアプタマーを合成した。その後、FLAGタグ付きCBF1または、SPOPのリコンビナントタンパク質をコムギ無細胞タンパク質合成系で合成し、アルファスクリーンに供して、結合シグナルを測定した。その結果、CBF1アプタマー、SPOPアプタマーともに、結合シグナルが最大化するアプタマーの配列の取得、最小化に成功した。 次に、これらのアプタマーを直接、1本鎖として繋げた核酸アプタマーを合成し、上述のように5'側にビオチンを付加したbivalent DNAアプタマーを合成した。この際、CBF1アプタマーとSPOPアプタマーの順序や向きを入れ替えるなどして、複数の種類のbivalent DNAアプタマーを合成した。これらのビオチン化bivalent DNAアプタマーが、CBF1-FLAG及び、SPOP-FLAGと結合することをアルファスクリーンによって確認した。 CBF1、SPOPと結合する事が確認されたbivalent DNAアプタマーについて、CBF1とSPOPとの結合を増強させるかを検討するため、CBF1-FLAGとSPOP-biotinのアルファスクリーンの系に、bivalent DNAアプタマーを供した。しかし、顕著な結合シグナルの増強は見られなかった。現在、結合アッセイの条件検討の最適化を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
E3リガーゼであるSPOPと、標的タンパク質であるCBF1との結合を明らかに増強させるbivalent DNAアプタマーの添加条件を見出せていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度においては、1年目に合成したbivalent DNAアプタマーによるSPOPとCBF1の結合増強活性の検出の条件検討を進める。塩濃度、界面活性剤濃度を検討する。結合活性の検証においては、アルファスクリーンだけでなく、プルダウンによる検討も行う。また、膜透過ペプチド、脂質ナノ粒子を用いて、細胞内に導入し、細胞レベルでの免疫沈降実験や、CBF1のタンパク質分解活性の検証を進める。また、ユビキチンタグや疎水性タグを利用する事で、bivalent化前のアプタマーを活用する計画も進めている。膜透過ペプチド、ユビキチンタグ、疎水性タグの技術はケモユビキチン領域内の共同研究として推進する。 2021年度中より、ケモユビキチン領域内の研究者と、複数のタンパク質に対するDNAアプタマー取得の共同研究を進めている。2022年度においては、ケモユビキチン領域内の共同研究を加速的に進め、自分自身の研究推進に活かしていく予定である。 SPOPアプタマーのバックアッププランとして想定している他のE3リガーゼであるKCTD10結合アプタマーの開発についても、共同研究者の愛媛大学プロテオサイエンスセンター小川敦司准教授の研究チームと共に進めていく。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] CNKSR1 serves as a scaffold to activate an EGFR phosphatase via exclusive interaction with RhoB-GTP2021
Author(s)
Nishiyama K, Maekawa M, Nakagita T, Nakayama J, Kiyoi T, Chosei M, Murakami A, Kamei Y, Takeda H, Takada Y, Higashiyama S
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Journal Title
Life Sci Alliance.
Volume: 4(9)
Pages: e202101095.
DOI
Peer Reviewed / Open Access