2022 Fiscal Year Annual Research Report
Information of future action embedded in the temporal dynamics of neural activity
Publicly Offered Research
Project Area | Chronogenesis: how the mind generates time |
Project/Area Number |
21H00314
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Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
Principal Investigator |
羽倉 信宏 国立研究開発法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所脳情報通信融合研究センター, 主任研究員 (80505983)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 知覚意思決定 / 運動学習 / 記憶 / 文脈 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、未来の運動内容が脳内の運動準備状態においてどのように表現されているのかを調査するものである。本年度は、全く軌道の同じ運動であっても、未来に実行する運動の不確実性に応じて異なる運動の記憶が生成されていることを突き止め、論文化・投稿した。被験者は点の集合が左右のどちらに動いているかを判断し、その動いている方向のターゲットに向かってロボットハンドを動かした。ロボットの動きには外乱が加えられ、被験者は外乱下でまっすぐに手を動かすことを学習した。 通常、手の動きに異なる2つの外乱のパターンが加えられる場合、被験者はその外乱に対応することができない。しかし、判断する点集合の不確実性(手を動かす方向の不確実性)に対し異なる外乱を連合すると、被験者は2つの外乱を同時に学習できることが明らかになった。これは、未来の運動の不確実性が運動の記憶の「文脈」になっていることを意味する。さらなる実験により、1)視覚的に与えられる点集合そのものの不確実性でなく、「未来の運動選択肢」の不確実性が文脈になっていること、2)脳活動のパターンが未来の運動の不確実性に応じて変化する計算論モデルで結果が良く説明できること、が明らかになった。 これまで、運動の記憶についての「文脈」は運動そのものに直接的に関連するものが同定されてきた。本研究は、現在の運動そのものには直接関係なくても、未来の状態、さらには未来の不確実性という、一見高次の文脈が現在の運動を規定する、という新規な発見であると言える。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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