2022 Fiscal Year Annual Research Report
精密合成されたラダーポリマーを基盤とする発動分子科学
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular Engine: Design of Autonomous Functions through Energy Conversion |
Project/Area Number |
21H00400
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
石割 文崇 大阪大学, 大学院工学研究科, 講師 (00635807)
|
Project Period (FY) |
2021-09-10 – 2023-03-31
|
Keywords | ラダーポリマー / 高分子反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、精密合成されたラダーポリマーを基盤とし、 生体系に匹敵する、あるいは生体系では実現不可能な高度な運動挙動と機能発現を目指し、高効率な運動・変形挙動の伝搬より、[研究項目1] 屈曲運動や[研究項目2]一方向並進運動を示す発動ラダーポリマー類の開発と機能開拓を行う。2021年度は、それぞれ の下記のような研究を行った。 [研究項目1] 窒素上にさまざまな置換基を有するジアザシクロオクタン(DACO)骨格の、中性及び、さまざまな等量の酸存在下における動的挙動を、NMRを用いたトリフルオロ酢酸の滴定、単結晶X線構造解析、温度可変NMR及び、DFT計算による遷移状態計算から詳細に調査した。その結果、DACOの動的挙動は、窒素上の置換基の影響を大きく受けることがわかった。現在、その研究成果に関して論文として取りまとめ中である。さらに、その検討過程で、窒素原子上に酢酸基を有するDACO誘導体における興味深い有機反応や結晶化挙動を偶然発見することができた。現在、この反応性についてさらに知見を得るための実験や、量子化学計算を実施中であるとともに、結晶の物性調査を進めている。 [研究項目2]一方向並進運動を示す発動ラダーポリマーの開発: 2021年度に見出した設計指針の実現のために、新しい構造要素を制御したラダーポリマーの合成が必要であった。2022年度では、そのようなラダーポリマーの実現に向けた合成戦略を実証することができた。これら研究項目1,2のの後続研究にて、2023年度から新しく基盤研究をスタートさせることができたため、今後も継続して研究を続けていく。
|
Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|