2022 Fiscal Year Annual Research Report
Creation of energy conversion systems based on photoresponsive molecular crystals
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular Engine: Design of Autonomous Functions through Energy Conversion |
Project/Area Number |
21H00411
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
森本 正和 立教大学, 理学部, 教授 (70447126)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 発動分子 / 分子結晶 / エネルギー変換 / フォトクロミズム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、光応答性分子結晶の光誘起形状変化現象(フォトメカニカル効果)を発展させ、発動分子の機械的な動きを利用した新しいエネルギー変換機構を創出することを目的とした。分子結晶の反応性や物性、機能はその結晶構造に強く依存するため、適切な分子設計により結晶構造を制御する方法論が求められる。ジアリールエテン系フォトクロミック分子を対象として、硫黄原子の酸化状態に着目した二成分混晶の作成と光応答機能について検討した。 2つのベンゾチオフェン環の両方の硫黄原子が酸化されてスルホンになった分子(1)と片方の硫黄原子のみが酸化されてスルホンになった分子(2)を混合した溶液から再結晶を行うと、無色の単結晶が得られた。この結晶について、高速液体クロマトグラフィーによる成分分析および単結晶X線回折による構造解析を行った結果、1の結晶格子の中に2がドーパントとして含まれた混晶であることが分かった。1と2は硫黄原子の酸化状態が異なるが、分子構造は類似しているために混晶を形成したと考えられる。無色の二成分混晶に紫外光を照射すると橙色に変化した。これは、紫外光の照射により、結晶中に1の黄色の閉環異性体と2の赤色の閉環異性体の両方が生成したためである。また、二成分混晶に対して照射する光の波長を変えることで、二種のジアリールエテンを選択的に光異性化させることができ、混晶は無色から橙色・黄色・赤色へと変化し、多色フォトクロミズムを示した。このような二成分フォトクロミック分子結晶は、マルチカラーディスプレイや多重光メモリ、照射光波長により運動を制御できるフォトメカニカル材料などとして機能する可能性がある。硫黄原子の酸化状態の違いを利用した混晶作成のアプローチは、発動分子結晶の結晶構造と機能の制御を可能とするだけでなく、有機分子結晶全般においても広く適用できると期待される。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)