2021 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of the singularity phenomenon in the evolution of eyes
Publicly Offered Research
Project Area | Singularity biology |
Project/Area Number |
21H00435
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
小柳 光正 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (30379276)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 突然変異 / 人為選択 / 光遺伝学 / 分子進化 |
Outline of Annual Research Achievements |
「分子レベルの進化と表現型レベルの進化をつなぐ」、すなわちDNAに生じた突然変異がタンパク質の機能や発現パターンの変化を引き起こし、細胞の機能を変え、より高次の表現型の進化へとつながる、この一連の進化プロセスを理解することは、進化学に残された最重要課題の一つである。しかしながら、このプロセスの中で、DNAの突然変異からタンパク質機能の進化に至るプロセス以外についてはほとんど明らかにされていない。 そこで本研究では、眼を持たない線虫に、光遺伝学の技術を用いて眼点・光感覚を付与することで、視覚・眼の進化プロセスの再構成を試み、細胞機能の進化以降のプロセスの解析を目指す。令和3年度は、光遺伝学の手法を使った線虫への眼点の付与に重点を置いて研究を実施し、以下の成果を得た。
・忌避に関わる感覚細胞特異的に光受容タンパク質を発現する遺伝子導入線虫の作製に成功し、光を忌避する感覚を持つ線虫を得た。 ・運動神経特異的に光受容タンパク質を発現する遺伝子導入線虫の作製に成功し、光の色によって行動が変化する線虫を得た。 ・変異原による線虫への突然変異の導入条件および、光感覚によるスクリーニングの実験系を構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、初年度に「眼を持つ線虫の作製」と「突然変異と人為選択の系の確立」に成功しており、順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、引き続き、別のタイプの眼を持つ線虫の作製を継続しつつ、昨年度に作製した眼点を持つ線虫に対する進化実験を実施する。
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Research Products
(25 results)