2022 Fiscal Year Annual Research Report
時空間トランススケールイメージングを可能にする超分子ケージドルシフェリンの開発
Publicly Offered Research
Project Area | Singularity biology |
Project/Area Number |
21H00437
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
蛭田 勇樹 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 講師 (60710944)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 生物発光 / フリマジン誘導体 / ケージド化合物 / トランススケールイメージング / 細胞 / マウス |
Outline of Annual Research Achievements |
生物発光を利用したイメージングは、細胞や動物体内の高感度かつ非侵襲的な観察を可能にする。中でも、高輝度を特長とする生物発光酵素Nanoluc / NanoKAZ (NLuc / KAZ)・基質フリマジン (FMZ) が注目を集める。一方、FMZの自発的な酸化分解や、速い酵素反応による発光の急激な減衰が、イメージングの感度や時間に制約をかけていた。本研究では、より長期にわたる生命現象の非侵襲的かつ一細胞レベルでの観察に向けたFMZ誘導体の開発を行い、細胞および動物モデルでの連続イメージングに応用した。 2021年度に開発した基質は、C-3位に、嵩高いアシル系保護基のPivaloyl基、1-Adamantanecarbonyl (Ad) 基、また、C-6位には水酸基を導入し親水性を上げることで、細胞毒性の抑制を図っている。新規基質Ad-FMZ、Piv-FMZ-OH、Ad-FMZ-OHを合成し、細胞イメージングにおいて、Ad-FMZ-OHは細胞毒性が低く、24時間にわたって安定的なシグナルを検出できることがわかった。 マウス体内での発光安定性を評価した。NLucと赤色蛍光タンパク質をハイブリッドしたReNLを安定発現させたHeLa細胞を尾静脈より導入し肝臓に蓄積させたモデルを用いた。腹腔より基質を導入し、EM-CCDカメラにて発光像を撮影した。FMZは投与後すぐに発光が減衰し、30分程度で発光が観察されなくなってしまった。それに対して、Ad-FMZ-OHは2時間程度安定に発光を観察することができ、マウスイメージングにおいても長時間のイメージングに適していることがわかった。 これらの結果より、本研究で開発した新規発光基質は細胞および動物での長時間生物発光イメージングに応用できることが示された。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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