2021 Fiscal Year Annual Research Report
Exploring the Value and Benefit of Lifelong Nostalgic Memories: Toward "Memory Investments"
Publicly Offered Research
Project Area | Lifelong sciences: Reconceptualization of development and aging in the super aging society |
Project/Area Number |
21H05320
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大場 健太郎 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (90612010)
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Project Period (FY) |
2021-09-10 – 2023-03-31
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Keywords | 懐かしさ / 自伝的推論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、過去を懐かしく感じる理由の因子構造を明らかにし、その理由が思い出す年代によって異なるかを明らかにすることを目的とした。まずweb調査1では、高齢者(n=450)を対象として、出来事回想課題(Sedikides 2015)を用いて懐かしい記憶を思い出した後に、その出来事が懐かしいと感じる理由を自由記述で回答してもらった。その後、自由記述データに対して内容分析を行い、懐かしさの理由リストを作成した(「大変だったが一生懸命頑張った」など43項目)。次に、web調査2では、高齢者を思い出す年代(0~12歳, 13~18歳, 19~29歳, 30~49歳, 50歳~)で群分けし(n=1,000, 各群200)、その年代における最も懐かしい記憶を出来事回想課題を用いて回想した後に、懐かしさの理由リストがどの程度当てはまるかの評定(6段階)を実施した。因子分析の結果、過去を懐かしく感じる理由として7つの因子(困難の克服, ポジティブ, 自己形成, 無邪気, 感情の揺らぎ(ネガティブからポジティブ), 独自性, 転機)が抽出された。さらに各因子の因子得点を思い出した年代で比較した結果、「困難の克服」因子の関与は幼少期や高齢期に比べ20~40代で高い、「無邪気」因子は幼少期をピークにその後減少していく、「ポジティブ」因子の関与は年代による違いはないなど、過去を懐かしむ理由は思い出す年代によって異なることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
自由記述調査の分量が多く、内容分析でカテゴリーに絞り込む作業に想定を超える時間を要してしまったため。
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Strategy for Future Research Activity |
内容分析の手法を明確化し、その基準に基づいたカテゴリー分けをより徹底することで判断に要する時間を減らし、分析を加速する。内容分析が終了したら速やかに次の定量調査に移れるよう、準備を進める。
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Research Products
(1 results)