2021 Fiscal Year Annual Research Report
夫婦・親子交流に基づく「高齢期の社会化」に関する研究
Publicly Offered Research
Project Area | Lifelong sciences: Reconceptualization of development and aging in the super aging society |
Project/Area Number |
21H05330
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
安元 佐織 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 講師 (60649317)
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Project Period (FY) |
2021-09-10 – 2023-03-31
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Keywords | 加齢観 / 家族 / 老いへの態度 / 老いの社会化 / 質的研究 / ダイアド調査 / ライフコース / エイジステレオタイプ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、高齢期のウェルビーイングに影響すると言われる「加齢観」(老いへの態度)が、どのようなプロセスを経て作りかえられていくのかを、家族という最小単位の社会に注目してとらえることである。既存の「加齢観」に関する研究は、ある集団の中の個人が持つエイジズムやエイジステレオタイプが「加齢観」の形成に影響するとして行われてきた。しかし、「加齢観」は他者との交流を通して作りかえられていくものであり、その形成過程を理解することで、社会が個人に与える影響、もしくは個人が社会全体に与える影響を理解することが可能となる。そこで本研究では、「加齢観」がどのように形成されるか(プロセス)を理解するために、高齢者としての自己概念の形成に最も強く影響すると言われる親密な関係にある他者との相互関係(Cooley 1902, Mead 1934, Goffman 1959)を調べる事で、他者との関係を通して形成される「加齢観」を提示する。
2021年度は、新型コロナ感染症蔓延のため、対面によるインタビュー調査を実施することができなかった。そのため、Zoomでのインタビュー調査が可能な中年期の調査協力者を対象にした調査のみ実施した。また、2021年度は先行研究のレビューを進めた。2022年度は感染症対策を考慮しながら、1)中年期・高齢期の夫婦 2)未婚・離婚・死別などにより配偶者がいない中年・高齢者 3)高齢の親と中年の子ども4)ロールモデルとなる高齢の親がいない中年者・高齢者を対象に、親密な他者との関係の有無やあり方が「加齢観」の形成にどのように影響しているかを理解するための半構造化インタビュー調査を実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナ感染症蔓延のため、高齢者を対象としたインタビュー調査を実施することができなかった。オンラインによるインタビューも検討し試みたが、対象としている高齢者がZOOMの使用に慣れておらず、オンライン調査の実施も断念した。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナ感染症の流行が治まってきたこと、また感染対策の方法が確立してきたことを踏まえて、対面によるインタビュー調査を開始する。2021年度にインタビューへの協力に承諾して下さった方々と連絡を取り、調査を開始する。
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