2022 Fiscal Year Annual Research Report
有機太陽電池における動的エキシトンと非フラーレンアクセプター分子四重極の相互作用
Publicly Offered Research
Project Area | Dynamic Exciton: Emerging Science and Innovation |
Project/Area Number |
21H05384
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
吉田 弘幸 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (00283664)
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Project Period (FY) |
2021-09-10 – 2023-03-31
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Keywords | 有機太陽電池 / 低エネルギー逆光電子分光 / 永久四重極 / バルクヘテロ接合 / ドナー・アクセプター界面 |
Outline of Annual Research Achievements |
有機太陽電池(OPV)では、非フラーレンアクセプターの成功により劇的に光電変換効率が向上し、2022年には19%を超えている。これは、非フラーレンアクセプターの高い吸光度により光電流が増加したこと、電荷分離のエネルギー障壁が低いために電圧損失が少ないことが要因である。しかし、後者の電圧損失が低い理由はよくわかっていない。 本研究では、非フラーレンアクセプター分子のもつ大きな四重極に注目し、電圧損失の少ない原因を追究した。これまでに、代表者が開発した低エネルギー逆光電子分光法を紫外光電子分光法と組み合わせることで、電荷-四重極相互作用が実験的に測定可能であることを示してきた。この研究手法をドナー・アクセプターのバルクヘテロ接合に適用し、これまで見過ごされてきた非フラーレンアクセプターの大きな分子四重極が、OPVの動的エキシトン解離のエネルギー障壁に与える影響を実測した。 この結果、フラーレンアクセプターに比べて、非フラーレンアクセプターでは、ドナー・アクセプター混合比率によって電子準位(LUMO準位)が0.1 eV以上変化することが分かった。大きな四重極を持つ非フラーレンアクセプターで大きな電子準位の変化が見られたことから、この変化は四重極によるものと結論できる。また、ドナー・アクセプターの濃度比を変えた実験からは、電子準位が界面付近から電極に向かって電荷を収集するのに有利なエネルギーカスケードが実現していることが分かった。このような電子準位が非フラーレンアクセプターを用いたOPVの電荷分離効率を高め、電圧損失を低下させていることを示している。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Tripodal Triazatruxene Derivative as a Face-On Oriented Hole-Collecting Monolayer for Efficient and Stable Inverted Perovskite Solar Cells2023
Author(s)
M.A.Truong,T.Funasaki,L.Ueberricke,W.Nojo,R.Murdey,T.Yamada,S.Hu,A.Akatsuka,N.Sekiguchi,S.Hira,L.Xie,T.Nakamura,N.Shioya,D.Kan,Y.Tsuji,S.Iikubo,H.Yoshida,Y.Shimakawa,T.Hasegawa,Y.Kanemitsu,T.Suzuki,A.Wakamiya
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Journal Title
Journal of the American Chemical Society
Volume: 145
Pages: 7528-7539
DOI
Peer Reviewed
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