2022 Fiscal Year Annual Research Report
物質共生のための人工物質とB細胞の相互作用解析と免疫応答評価
Publicly Offered Research
Project Area | Biophysical Chemistry for Material Symbiosis |
Project/Area Number |
21H05526
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
清水 太郎 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 特任助教 (30749388)
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Project Period (FY) |
2021-09-10 – 2023-03-31
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Keywords | 物質共生 / 核酸 / 人工高分子 / B細胞 / ナノ粒子 / 抗体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、非タンパク質性物質に対する免疫応答に関して、現在盛んに研究されている核酸及び人工高分子を安全に使用するための基礎的知見を得ることを目的とする。核酸やポリエチレングリコール(PEG)は、その高い生体適合性から遊離型では抗体を誘導しないが、リポソームに搭載・修飾されナノ粒子化すると抗体が誘導されるようになることを以前に研究代表者は明らかにしている。抗核酸抗体や抗PEG抗体が誘導されると、核酸医薬品やPEG修飾医薬品の投与時に薬効の低下やアナフィラキシー反応の発現に繋がり得る可能性がある。そこで、本研究においてこれらの物質が免疫反応を回避するために必要な物理化学的性質を探索し、これからの安全な薬剤創出のための知見を得る。 前年度までに、核酸搭載PEG修飾ナノ粒子の、核酸の濃度、PEG修飾割合、核酸搭載割合、核酸の種類に依存して抗核酸抗体誘導量が変化することを明らかにし、誘導された抗核酸抗体は各種核酸と交差反応性を示すことが示唆された。 当該年度は、核酸搭載PEG修飾ナノ粒子として実際に臨床応用されているmRNAワクチンを模倣した粒子をマウスに筋肉内投与した際の免疫反応を評価した。1回目投与後、2回目投与後に抗PEG IgMの分泌が確認されたが、抗PEG IgGや抗核酸抗体の誘導は全く確認されなかった。また抗PEG IgM存在下においてmRNAワクチン模倣粒子を筋肉内投与しても薬効の低下は確認されなかった。このことから抗PEG抗体や抗核酸抗体の有無だけではなく、これらの抗体とナノ粒子との相互作用の強弱が重要であることが示唆された。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Polyethylene glycol (PEG): The nature, immunogenicity, and role in the hypersensitivity of PEGylated products2022
Author(s)
Mohamed Ibrahim, Eslam Ramadan, Nehal E. Elsadek, Sherif E. Emam, Taro Shimizu, Hidenori Ando, Yu Ishima, Omar Helmy Elgarhy, Hatem A. Sarhan, Amal K. Hussein, Tatsuhiro Ishida
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Journal Title
Journal of Controlled Release
Volume: 351
Pages: 215-230
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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