2022 Fiscal Year Annual Research Report
Analyses of hyper-ordered structures in next-generation electronic devices by using machine-learning potentials
Publicly Offered Research
Project Area | Progressive condensed matter physics inspired by hyper-ordered structures |
Project/Area Number |
21H05552
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡邉 聡 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (00292772)
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Project Period (FY) |
2021-09-10 – 2023-03-31
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Keywords | 機械学習 / 原子間ポテンシャル / 超秩序構造 / 第一原理計算 / ニ硫化タングステン |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はまず、従来の機械学習ポテンシャル(MLP)のスキームでは扱えなかった超秩序構造の荷電状態による違いを考慮できるスキームの開発に取り組んだ。系の荷電状態と計算モデルスーパーセルの体積に相当する入力情報を加えるという簡単な変更によってこれを実現した。この手法を様々な荷電状態のN原子空孔欠陥を含むGaN結晶に適用したところ、エネルギーの予測精度が従来手法より大きく向上し、またフォノンバンド構造についても密度汎関数法計算とよく一致する結果と得た。さらに、空孔欠陥の荷電状態によるフォノンバンド構造の顕著な違いを明らかにした。 次に、高性能な電子デバイス実現の可能性を持つことから最近注目され、研究が進められている層状物質WS2について、学術変革領域内で共同研究を実施した。デバイスの性能に大きな影響を与える原子構造の乱れがこの物質については十分には解明できていないことに鑑み、MLPを用いた計算によりWS2薄膜の原子構造の乱れの詳細を解析した。MLPの作成から始め、エネルギーと力について十分な予測精度が確認できたMLPを用いて3層(ここではSシート+Wシート+Sシートのセットを「1層」と定義する)のWS2スラブ構造に対して分子動力学計算を行った。その結果、S原子空孔を導入した構造から出発するとSシートとWシートにまたがる5員環+9員環構造が自発的に形成されることが観測され、この構造がS原子空孔よりエネルギー的に安定であることを確認した。また、この構造がシート内では容易に移動できることを見出した。さらに、実際の成膜過程ではS/W比が1.7程度の薄膜がまずできることを踏まえてこのS/W比でのMD計算も行い、5員環+9員環構造の他にも6員環でない環構造が生じることを見出した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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