2021 Fiscal Year Annual Research Report
組織内全細胞観察を目的とした三次元ライブイメージング法の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Comprehensive understanding of scattering and fluctuated fields and science of clairvoyance |
Project/Area Number |
21H05590
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
市村 垂生 大阪大学, 先導的学際研究機構, 特任准教授(常勤) (50600748)
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Project Period (FY) |
2021-09-10 – 2023-03-31
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Keywords | バイオイメージング / 光学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、組織発生過程における組織内の全細胞解析を目的として、三次元散乱体内をサブ細胞分解能でライブ観察できる光学イメージング法の開発を目的として提案した。とくに1mm以上の組織の三次元観察をターゲットとし、生物学現場で簡便に観察できることを重視する。一般的な培養ディッシュ上で培養された組織を三次元観察する方法として、波面操作された屈折ビームを用いた選択的面照射法を提案する。これにより、従来のライトシート顕微鏡よりも高速に三次元ボリュームを撮像することを目指す。散乱媒体である生体組織内を透明化することなく観察するために、疑似スリット共焦点検出法を採用し、1mmサイズの細胞塊の観察を、横分解能1μm、深さ分解能3μmの結像性能の実現を目指す。 1年目には、イメージング系の設計と機種選定に取り組んだ。イメージング系では、細胞培養ディッシュディッシュをそのままステージに搭載して簡便に観察できる構成とする。ガラスプリズムの上に培養ディッシュを、マッチングオイルを介して設置する。入射系に配置した空間光変調器(SLM)の計算器生成ホログラム(CGH)によって試料面に対してレーザー光を照射する。このビームにより蛍光分子を空間選択的に励起する。傾斜機構を持った結像系により、励起光を試料内で平行移動させながら、都度撮像することにより、三次元ボリュームすべてを記録する。 この系の構築に必要なCMOSカメラ、電動ステージ、ビームスキャナー、およびSLMを新規購入または現有設備からの流用によって、一通り揃えるに至った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
開発するイメージング系の構築のために今季購入した物品のほとんどが、世界的な半導体不足の影響のため納期が遅れ、年度末に納品されたため、イメージング装置の構築に着手できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目は、1年目に揃えた光学機器、光学素子を組み合わせて、光学イメージング系を構築し、その性能評価を実施する。iPS細胞から樹立したオルガノイドなどをターゲットとして、応用可能性を示したい。
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Research Products
(8 results)