2021 Fiscal Year Annual Research Report
グリア内脂質代謝を介した脳-身体連関と末梢自己免疫応答制御の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Glia decoding: deciphering information critical for brain-body interactions |
Project/Area Number |
21H05625
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伊藤 綾香 名古屋大学, 環境医学研究所, 講師 (80508333)
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Project Period (FY) |
2021-09-10 – 2023-03-31
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Keywords | 自己免疫疾患 / 心身相関連関 / 脂質代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
心理ストレスが末梢の生理機能を制御する「心身相関」は、経験的に知られているのもの、その実態は十分に理解されていない。代表的な自己免疫疾患である全身性エリテマトーデスは、全身に慢性炎症を呈する難病であり、その病態進展に伴い多彩な神経精神症状が生じる。一方、心理ストレスが自己免疫疾患の発症リスク増加や再燃に繋がることが報告されているが、そのメカニズムやミクログリアの関与は不明である。本研究では、心理ストレスによる末梢自己免疫応答制御のインターフェースとして、ミクログリアの脂質代謝に着目し、その病態生理的意義の解明を目指す。 これまでに、心理ストレスモデルとして、マウスに社会的敗北ストレスおよび拘束ストレスを負荷し、末梢や脳内の免疫細胞動態を解析した。ストレス負荷により、一部の免疫細胞の数や割合に変化が認められることを明らかにした。現在、全身性エリテマトーデス病態へのストレス負荷の影響について解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに、社会的敗北ストレスや拘束ストレスなど、複数のマウス心理ストレスモデルを用いて、血中、末梢リンパ組織、脳内の免疫細胞動態の解析を進めてきた。また、心理ストレスを負荷したときの全身エリテマトーデス病態への影響についても解析を進めており、末梢免疫細胞や脳内ミクログリアの数や割合が変化することを予備的に見出している。研究計画はおおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、遺伝性SLEモデル(lpr/lpr)マウスと薬剤・イミキモド誘導性SLEモデルマウスを用いて、社会的敗北ストレスや拘束ストレスなどの心理ストレスを与えたときの血中自己抗体価や腎病変解析、免疫細胞フェノタイピングなどを行うことによりSLE病態への影響を引き続き検討する。また、SLEモデルマウスにおいてミクログリアを消失させた時の病態への影響を検討する。さらに、ストレス負荷マウスのミクログリア をSLEモデルマウスに移植するための方法を確立する。
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