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2021 Fiscal Year Annual Research Report

Aged systemic environments modulates neuroplasticity

Publicly Offered Research

Project AreaInducing lifelong plasticity (iPlasticity) by brain rejuvenation: elucidation and manipulation of critical period mechanisms
Project/Area Number 21H05707
Research InstitutionNational Center of Neurology and Psychiatry

Principal Investigator

村松 里衣子  国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所, 部長 (90536880)

Project Period (FY) 2021-09-10 – 2023-03-31
Keywords免疫老化 / アルツハイマー型認知症
Outline of Annual Research Achievements

老化は様々な疾患のリスク因子であり、脳疾患の病態形成においても重要な役割を担うと考えられている。しかし、老化によるいかなる変化が、脳疾患の病態に影響を与えるか、その細胞間相互作用の同定は発展途上であり、分子メカニズムも不明な点が多い。本研究では、特に脳の外部環境に着目し、老化に伴う脳の外部環境の機能変化が脳機能に与える作用の探索を、アルツハイマー型認知症のモデルマウスを用いて行った。
脳の外部環境による脳機能制御には、神経経路と循環を介した経路が存在する。病態ではしばしば病巣で血管網が破綻しており、その結果循環を介した機序が増強する。本研究でも循環を介した機序に着目し、特に循環に備わる免疫系細胞の脳機能への作用の解明を行った。
若齢と老齢による免疫系細胞の機能の差が脳機能に与える影響を探索するため、若齢および老齢のマウスから採取した骨髄をアルツハイマー型認知症モデルマウスに移入し、脳機能と関連する行動試験を実施した。その結果、複数の行動試験で群間に差が認められた。そこで若齢と老齢の骨髄での分子発現の差により、脳機能に与える影響が異なると考え、それぞれの骨髄を移植した脳における免疫系細胞の遺伝子発現を検出した。すると、若齢骨髄移植群と老齢骨髄移植群で、脳内の一部の免疫系細胞の数が異なっており、またその細胞集団で顕著に発現量が異なる遺伝子が存在した。これらのことから、若齢と老齢の骨髄由来細胞の機能的な差が、脳機能に影響を及ぼす可能性が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

計画に記載したことが完了し、さらに今後の研究に対する予備検討も実施できたため。

Strategy for Future Research Activity

若齢と老齢の骨髄移植による脳への作用を組織的に解析するため、移植した脳における神経細胞死やシナプスへの作用を検討する。特に認知機能と関連する海馬における組織解析を重点的に実施するが、海馬と連絡する他脳領域においても影響がある可能性を考慮し、幅広く脳組織の解析を行う。また、若齢骨髄移植により症状が改善するのか、あるいは老齢骨髄移植により症状が悪化するのか、を見出すため、それぞれのコントロール群との比較を、行動試験と組織解析により実施する。また、若齢骨髄と老齢骨髄の遺伝子発現の差が、脳機能の制御に関わることを分子的に示すため、顕著に発現変動する遺伝子の発現を抑制させた骨髄をマウスに移植した際の、行動試験と組織解析を実施する。以上を通じて、加齢に伴い、循環を介した脳機能の制御機構が変容することと、それに対する介入により脳機能が改善することを見出していきたい。

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Published: 2023-12-25  

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