2021 Fiscal Year Annual Research Report
Genome modality in the nuclear pore territories
Publicly Offered Research
Project Area | Genome modality: understanding physical properties of the genome |
Project/Area Number |
21H05744
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
WONG W・R 金沢大学, ナノ生命科学研究所, 教授 (30464035)
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Project Period (FY) |
2021-09-10 – 2023-03-31
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Keywords | 核膜孔テリトリー / 核膜孔複合体 / NUP153 / ラミン |
Outline of Annual Research Achievements |
核内に収納されるゲノムDNAは、自身を取り巻く環境により多元的に構造や機能が変化する生体高分子である。30種類のタンパク質から成る核膜孔複合体(NPC)は、核を形作る核膜を貫き、DNA情報を伝達するための核膜孔を形成する。核膜孔の近傍(核膜孔テリトリー)では、NPCと核膜を裏打ちするラミンタンパク質の協奏により、細胞性質決定に関わる遺伝子の選択的サイレンシングと活性化が調節される。この核膜孔テリトリーに特徴的なクロマチン構造や機能について明らかになりつつあるが、NPCやラミンとの相互作用によるDNA自身の物性・構造変化ダイナミクスが駆動するゲノムモダリティについては不明である。そこで、本研究では申請者がこれまでに培ってきた知見・技術と先端テクノロジー技術を活用し、核膜テリトリーにおけるタンパク質ーDNA相互作用とDNAナノ動態を解析するための研究ツールを創出し、ゲノムモダリティの階層的変化をナノスケールで理解することを目的としている。今年度はNPC-DNA相互作用が実際に起こる核膜孔テリトリーのうち、NUP153の天然変性領域による相分離を介した相互作用タンパク質の同定を行った(論文投稿中)。これら同定されたタンパク質の完全プロファイリングを進めている。さらに、ラミンが作用するゲノム領域について、ChIP解析を行い、先行研究で明らかにしたNUP153が作用するゲノム領域との比較を行った。また、高速原間力顕微鏡を用いて、DNAコンフォメーションの変化、弾性率を測定を進めるための条件検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
核膜孔複合体-DNA相互作用が実際に起こる核膜孔テリトリーのうち、NUP153の天然変性領域による相分離を介した相互作用タンパク質の同定を行い、論文投稿を行ったためおおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も申請書の計画通りに進める予定である。
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Research Products
(40 results)