2021 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of face color and texture recognition mechanism by international comparison
Publicly Offered Research
Project Area | Analysis and synthesis of deep SHITSUKAN information in the real world |
Project/Area Number |
21H05805
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
溝上 陽子 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (40436340)
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Project Period (FY) |
2021-09-10 – 2023-03-31
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Keywords | 顔 / 肌色 / 質感認識 / 肌質感 / 色認識 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、1.顔の色が顔の明るさ認識に与える影響、2.顔色が情動認識に与える影響、3. 顔の質感が顔印象に与える影響の3課題について国際比較することにより、顔の色・質感に対する環境・社会・文化的影響を検証し、顔の色・質感認識メカニズム解明に向けた基盤とすることを目的としている。 本年度は、各課題に関する実験準備と日本国内での実験を行った。顔の明るさに対する色相の影響の異文化比較に関しては、異なる顔色の顔画像に対して明るさの知覚と色相の関係を検証した。その結果、日本人被験者でも判断基準の違いにより色相の影響が異なることが分かった。その要因を調べるため、視点計測や印象評価等との比較検証を行った。また、ヘモグロビンによる顔の明度低下を補正して、より明るく知覚することが示唆された。顔色が情動認識に与える影響の異文化比較に関しては、日本国内で情動認識を調べた。顔色をメラニン、へモグロビン増減方向に変化させ、怒り、悲しみ、幸せの表情の認識への影響を調べた。その結果、顔色の赤み増加は怒りの表情認識を促進、明度増加が幸せの表情認識を促進することが示唆された。逆に、怒りの表情は、顔の赤みの認識を促進するなど、表情が顔色の認識に与える影響も示された。顔の質感が顔印象に与える影響については、異なる顔色の顔画像に対して色素斑の目立ちを検証した結果、色素斑の目立ちは、概ね顔色と色素班の色差で説明できることが示唆された。その他、顔色変化の弁別に関する実験、Web会議環境における顔の見えに対する照明の分光強度分布特性の影響の検証等も進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国際比較の実験まではいたらなかったが、日本人を対象とした実験と解析は多角的に進み、学会や論文により成果を公表できた。
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Strategy for Future Research Activity |
国内での研究を継続して行うとともに、国際比較を、現地実験とリモート実験の両方により進める。
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