2021 Fiscal Year Annual Research Report
視覚質感から海馬空間表象への脳内変換機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Analysis and synthesis of deep SHITSUKAN information in the real world |
Project/Area Number |
21H05831
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
北西 卓磨 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (90722116)
|
Project Period (FY) |
2021-09-10 – 2023-03-31
|
Keywords | 視覚質感 / 海馬 / 大規模神経活動計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
「いま自分がどこにいるのか」という空間認識は、動物の生存に重要な脳機能である。ヒトを含む多くの動物は視覚を頼りに自己位置の推定をおこなう一方で、推定により生成された空間情報は高次脳領域である海馬に存在する。ところが、視覚に含まれる情報 ―とりわけ質感の情報― が、海馬の空間情報表現にどのように反映されるかはほとんど分かっていない。そこで本研究は、空間探索行動中の動物に対して、複合現実環境を用いてさまざまな質感の視覚情報を与えつつ、海馬と関連領域において大規模な神経活動計測を実施する。これにより、(a) 視覚野から海馬にいたる途中の脳領域における視覚質感の処理過程、および、(b) 視覚質感の海馬における符号化の様式、の2点を明らかにする。本研究は、視覚質感が海馬空間表象へと変換される深奥質感処理の実態を明らかにするものである。本年度は、各種の実験系 (視覚提示装置・視線計測装置・記録装置) などのセットアップを行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、おおよそ実験系の確立を終えたた。そのため、おおむね順調に進展していると判断した。
|
Strategy for Future Research Activity |
2022年3月に異動したため、まず、実験室環境を再度セットアップする。これに引き続き、本番の神経活動計測を実施し、データの取得・解析へと進めていく。
|