2021 Fiscal Year Annual Research Report
自閉スペクトラム症児の感覚処理特性評価研究から探る深奥質感認識個人差の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Analysis and synthesis of deep SHITSUKAN information in the real world |
Project/Area Number |
21H05837
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
熊崎 博一 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 児童・予防精神医学研究部, 室長 (70445336)
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Project Period (FY) |
2021-09-10 – 2023-03-31
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Keywords | 自閉スペクトラム症 / GAN |
Outline of Annual Research Achievements |
応募者は研究協力者の寺田(情報工学者)と共同で、見た目を変数に応じて自在にコントロール可能なGAN(敵対的生成ネットワーク)を用いた視覚入力刺激提示ソフトを開発してきた。応募者には症状評価、認知機能・言語能力・コミュニケーション・社会性の行動学的評価及び当日の精神状態についての評価を行った。本研究では、エビ及び目玉焼きの画像を多数用いた予備的研究を行った。その結果目玉焼きの画像ではエビの画像と比較してより多様性があることが分かった。そのため自閉スペクトラム症者30名、定型発達者35名に目玉焼きの質感認識についてのアンケート調査を行った。また70枚の目玉焼きの画像を提示した。好悪と、その理由についてのインタビュー調査にて回答していただいた。回答内容を文字起こしし、文字起こしに対し形態素解析、概念辞書を用いたカテゴリー化を行い、上位30項目を占める特徴を説明変数として選択した。次に新たな参加者に、好悪と、カテゴリー化によって得られた特徴に対する同意の程度を回答していただいた。その後因子分析によって共通因子(5項目程度を想定)を選定し、GANを用いて因子の各レベルを精密かつ段階的にコントロール可能な、視覚入力刺激提示システムを作成する準備ができた。目玉焼きの要素と症状評価、認知機能・言語能力・コミュニケーション・社会性の間の相関について予備的に検討し、目玉焼きの好善に離京する因子について検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
被験者のリクルートが順調に進行している。また実験対象が目玉焼きに固まった。
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Strategy for Future Research Activity |
被験者に様々な目玉焼きをご覧になっていただく実験を行う。ベイズ最適化を用いて、提示刺激数を効率化し、多次元空間における心理物理曲面を同定するとともに、情動のラベル化を行う。視覚入力刺激を提示した際の視線、表情の評価を顔の動作解析ツールOpen Faceにて行う。また自律神経機能(心拍変動、周辺スキン温度、血流量パルス)を生理信号トラックリストバンド・E4-wristband (Empatica社製)で測定し、ストレスマーカーの参考にする。実験終了後に応募者が、対象者及び親と共に課題中のビデオカメラ情報を確認しながら、実験中の情動変化について、インタビューを行い参考にする。Open Face及びE4-wristbandからの情報、課題中のビデオカメラ情報、インタビュー情報を総合的に考慮し、対象者の情動(快不快、覚醒鎮静)について評価しラベル化する
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Research Products
(3 results)