2022 Fiscal Year Annual Research Report
より高階の離散構造を扱うための近似を用いたデータ構造の研究
Publicly Offered Research
Project Area | Creation and Organization of Innovative Algorithmic Foundations for Leading Social Innovations |
Project/Area Number |
21H05844
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Research Institution | NTT Communication Science Laboratories |
Principal Investigator |
伝住 周平 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所, 協創情報研究部, リサーチアソシエイト (90755729)
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Project Period (FY) |
2021-09-10 – 2023-03-31
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Keywords | データ構造 / 圧縮索引 / 離散構造 / 二分決定グラフ / 組合せ集合族 |
Outline of Annual Research Achievements |
論理関数や組合せ集合を超える複雑さの離散構造は従来技術では扱うことが困難であった.本研究では組合せ集合のさらに集合である組合せ集合族や,一般化された多段の集合である遺伝的有限集合と関わりの深い木構造を対象としてアルゴリズムの開発を行った.特に,予め圧縮により小さくしてから処理することで計算時間や計算資源の劇的な削減を実現する圧縮表現上での計算技術の開発に注力した.本年度の研究実績の概要は以下のとおりである. (1) 与えられた組合せ集合とk個の組合せを引数に取る目的関数に対し,目的関数を最大化するようなk個の組合せの選び方を求める問題を解くアルゴリズムを開発した[学会2,特許1].これによりk個の組合せからなる最適な組合せ集合を全て求めることが可能となった.既存手法では圧縮前の組合せ数に対して指数的な時間がかかるところ,提案手法では決定グラフによって圧縮表現された組合せ集合を処理するため入力データが圧縮されているほど高速な最適化が実現できる.また,決定グラフと親和性が高くこのアルゴリズムを適用することのできる関数クラスを明らかにすることで多くの実用的な設定や数理的に重要な問題に対して本手法が活用できることを示した.加えて,最適解を導く組合せ集合全てを表す索引を構築し,解の検索や数え上げ,列挙を圧縮索引の大きさに依存した計算で実行する方法も提案した[特許2].これは本研究の目的でもある組合せ集合族を扱う索引になっている. (2) 各頂点の次数が指定された際に考えうる全ての木構造を列挙するアルゴリズムを開発し,それが多項式時間遅延で実行されることを証明した[学会1].この設定での木構造は各集合に含まれる要素の数が決められた遺伝的有限集合にほぼ等しい.これにより制約つきの遺伝的有限集合の個数を正確に計算することができ,それら表現に必要な情報量の情報論的下限を計算することに利用できる.
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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