2010 Fiscal Year Annual Research Report
標準模型を超える物理を探る新しい手法の開発
Publicly Offered Research
Project Area | New Developments of Flavor Physics |
Project/Area Number |
22011005
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
波場 直之 大阪大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (00293803)
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Keywords | インフレーション / LHC実験での検証可能性 / バリオン数生成 / ニュートリノ / 等価定理 / 余剰次元理論 / 境界条件での対称性の破れ / ダークマター |
Research Abstract |
本研究の目的は,素粒子の標準模型の背後にある新しい物理(new physics)の探求を、主として模型構築の見地から行い、LHC・ILC実験でどの様に観測されるかを解析することである。この目的に向かって研究計画をたてて、研究を行った結果、今年度は主に以下の研究実績が得られた。 1.バリオン数がダークマターから生成される新しい模型を構築することに成功した。この模型はは、更に、宇宙のダークマターのエネルギー密度がバリオンのそれの約5倍であることを自然に説明する。 2.インフレーション、ダークマターエネルギー密度、そして、バリオン数生成を同時に説明する新しい模型を構築し、解析した。 3.ニュートリノとYukawa相互作用をするHiggs doubletの真空期待値が小さいが故に、ニュートリノの微肉質量が導出される新しい機構と模型を構築した。更に、加速器実験等での観測可能性を解析した。 4.高エネルギーの宇宙線にAnomalyが観測されたことを受け、そのAnomalyをクォーク・レプトンの質量構造を生成する役割を果たす新粒子が引き起こす機構と模型を構築した。更に、この模型での宇宙線のフラックスの解析を行い、観測結果を非常にとく再現することを確認した。 5.余剰次元ゲージ理論の枠組みで、境界条件でゲージ対称性を部分的に破る場合、この条件で重くなったゲージボソンの散乱振幅のエネルギー依存性の解析を、Wilsonライン位相をパラメータにして、おこなった。この解析により、高次元ゲージ理論における等価定理に対する理解を深めることができた。
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Research Products
(13 results)