2011 Fiscal Year Annual Research Report
固体表面上の金属酸化物ナノメッシュを利用した半導体規則ナノドットの創製
Publicly Offered Research
Project Area | New Materials Science Using Regulated Nano Spaces -Strategy in Ubiquitous Elements |
Project/Area Number |
22013008
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
柚原 淳司 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (10273294)
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Keywords | ナノメッシュ / ナノドット / 超薄膜 / 原子配列 / シリコン / ゲルマニウム / スズ / 鉛 |
Research Abstract |
従来のトップダウン加工技術であるリソグラフィー技術は、微細加工精度の限界が近づいている。それゆえ、近年、原理的・革新的なブレークスルーを目指したアプローチがなされており、原子や分子、ナノスケールの材料を組み上げて構造化するボトムアップ方式の技術が注目されている。ナノテンプレートを用いたナノドットの自己形成技術は、大きさのそろった金属ナノドットを規則正しく高密度で配置することができるため大いに期待されている。 本研究では、単結晶金属表面上に酸化バナジウム(ナノハニカム構造)を作製し、ユビキタス元素であるシリコンを含む14族元素を系統的に真空蒸着し、配列制御した均一サイズのナノドットを作製し、その種類、構成原子数、空間分布、電子状態をLEED-STM法およびコンピュータシミュレーションにより明らかにした。 その結果、これまでのビスマスや銀原子の結果と同様に、鉛,錫、ゲルマニウム原子もナノドットをナノホール中に作製可能なことがわかった。そのため、ナノホールのサイズ効果や規則性により、大きさのそろったナノドットを規則的に高密度で作製できる可能性があることがわかった。ただし、シリコン原子はナノホールの中ではなく、ナノメッシュそのものに吸着した。このため、ナノドットのサイズや大きさの制御は困難と思われる。国内では、ナノメッシュを利用してナノドットを自己形成させる研究はほとんどなされておらず、今後、数多くの研究者がナノドット・ナノメッシュの研究に取り組み、本材料開発手法が進展することを期待したい。
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Research Products
(3 results)