2011 Fiscal Year Annual Research Report
二十面体構造のホウ素系物質による超伝導探索
Publicly Offered Research
Project Area | New Materials Science Using Regulated Nano Spaces -Strategy in Ubiquitous Elements |
Project/Area Number |
22013010
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
白井 光雲 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (60178647)
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Keywords | 超伝導 / マテリアルデザイン / ドーピング / 半導体材料 / 第一原理計算 |
Research Abstract |
二十面体構造をベースとして持つ半導体ホウ素結晶を用いて高Tcを持つ超伝導を目指した理論研究である。第一原理計算を用いて適切なドーピング法を考え出し、実験家に提案することを目的とする。 この期間中に、 1)高圧でのα相の超伝導出現機構の解明。 2)常圧での超伝導出現を目指すべく、α相をベースに不純物をドープし金属化を図る。またそのための作成方法を提案する。 ことを掲げた。 1)に関しては、最近になり実験で、200 GPaまで相転移せずに金属化することが分かり、これまで我々が提案してきたボロンの相図が正しいことが証明された[1]。相転移がないにも関わらずなぜ半導体が金属化するのかその機構についても明らかにした。二十面体結合の柔軟性によるものである。 2)に関して、それまでα相へのLiドープが困難なのか容易なのか論争が続いていたが、それに決着をつけた[2]。常圧では僅かしかドープできないことが示された。超伝導応用のためにはより高濃度ドープが求められる。そのためには高圧ドープが有効であることを見いだし、実験家に提案している。 [1]K.Shirai,H.Dekura,Y.Mori,Y.Fujii,H.Hyodo and K.Kimura,J.Phys.Soc.Jpn.,80,(2011)084601. [2]H.Dekura,K.Shirai,A.Yanase,Phys.Rev.B 84,094117(2011)
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