2010 Fiscal Year Annual Research Report
イメージングプレートを用いた汚染材料中のトリチウム非破壊分布評価法の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Tritium Science and Technology for Fusion Reactor |
Project/Area Number |
22017001
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
吉田 浩子 東北大学, 大学院・薬学研究科, 講師 (10241522)
|
Keywords | 非破壊測定 / イメージングプレート / 汚染材料 / トリチウム / 制動放射(X)線 / 深度分布 |
Research Abstract |
本研究の目的は、イメージングプレート,IP法により材料中におけるトリチウムの非破壊濃度分布評価法を開発することである。トリチウムから放出されたβ線と材料との相互作用によって生じる制動放射線をIP法により測定することで脱出深さより深部にある材料中のトリチウムを非破壊で評価することが可能である。しかし、深部に分布したトリチウムでは、深度に伴い制動放射線のスペクトルが大きく変化する。また、IPの本体である輝尽性蛍光体,BaFBr(I):Eu^<2+>,はトリチウムレンジでエネルギーに伴ってPSL(photostimulated luminescence)レスポンスが急激に増加するため、IP法による定量評価には深度分布情報が必要とされる。今年度は、IP法に薄い吸収材を用いることで材料中のトリチウム分布情報取得法を開発した。 トリチウム線源の表面に薄い吸収材を重ねて行くことにより制動放射(X)線によるIPレスポンスの減衰曲線を取得した。吸収材には、IPに感じるトリチウムのエネルギーレンジに、KもしくはL殻電子吸収端をもつものからCu,Auフォイルを選び、ニッケル材内部にトリチウムが存在している状態を模擬して、ニッケル厚(深さ)とIPレスポンスの減衰との関係を各吸収材について求めた。 減衰曲線の関数近似を以下の(1)式で行った。 f(x)=a・e^<-μ1x>+b・e^<-μ2x> a,b:成分比μ_1μ_2:透過係数 x:吸収材厚み その結果、透過係数μ_1μ_2は、Ni厚(深さ)が変化しても吸収材ごとに一定であること、Ni厚(深さ)によって成分比a,bが系統的に変化することがわかった。成分比を求めることによりNi厚(深さ)を得ることが可能である。
|
Research Products
(7 results)