2010 Fiscal Year Annual Research Report
ミリ波を用いた核燃焼プラズマ中のD/T燃料比計測法の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Tritium Science and Technology for Fusion Reactor |
Project/Area Number |
22017007
|
Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
徳沢 季彦 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (90311208)
|
Keywords | プラズマ・核融合 / D/T燃料比 / ミリ波計測 / GAM振動 / アルヴェン固有モード |
Research Abstract |
本研究の目的は、小電力のミリ波を用いたプラズマ内部における反射や散乱現象を利用して、プラズマ密度揺動の周波数スペクトルを観測し、これからプラズマ中の局所的な燃料イオン比の情報を得ることができるという新しい計測手法を開発することである。将来の核融合炉心の燃焼プラズマを制御する上で重要であると考えられる、燃料である重水素とトリチウムがプラズマ中でどのように混在しているか、すなわちD/T燃料比の空間分布計測の可能性を明らかにすることを目指して研究を行っている。本年度は、まず既存のミリ波計測システムをイオンサイクロトロン周波数帯の密度揺動までに受信帯域を広帯域化したシステムへの改造を行った。すなわち、受信システムの内、中間周波数帯の周波数帯域の拡張を行い、また信号取得部にサブシステムを付設することによって時間的にシームレスに高周波波動を観測できるシステムを構築した。これにより、数十kHzのGAM振動(測地線音響モード)から数十MHzのイオンサイクロトロン振動までの広帯域な密度揺動を同時に観測できるようになった。特に大型ヘリカル装置LHDプラズマに新しく設置された波数制御HASアンテナによってプラズマ中に励起されたイオンサイクロトロン波動を反射法によって観測することに成功した。また、ドップラー後方散乱計測法による乱流速度計測についても計測に成功し、GAM振動を計測する新たな手法の確立の目処が立った。同時にS/N比の改善などの問題点も明らかになり、本研究の目的を達するための課題を見出すことができた。
|
Research Products
(5 results)