2010 Fiscal Year Annual Research Report
材料中へのトリチウム移行挙動及び効率的な除染方法に関する研究
Publicly Offered Research
Project Area | Tritium Science and Technology for Fusion Reactor |
Project/Area Number |
22017010
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
小林 和容 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 研究副主幹 (40354609)
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Keywords | トリチウム / コンクリート / 空隙率 / 吸着・脱離 / メカニズム |
Research Abstract |
今年度は、コンクリート試料(セメント、モルタル、コンクリート)について、吸着・脱離試験を実施した。また、イメージングプレートを用いる事により、材料表面におけるトリチウムの分布の測定も実施した。 得られた結果は以下のとおりである。 1.コンクリート試料(25mmΦ×10mmH)を用い、トリチウムの吸着量を測定したところ、3ヶ月程度で飽和に達し、その吸着量は、コンクリート試料の吸水率に相当する事が明らかになった。 2.トリチウムに取り込まれたコンクリート試料について、4℃、25℃、70℃の水へ浸し、脱離拳動を測定したところ、4℃と25℃にける離拳動へ与える影響に大きな違いは見られなかった。70℃の水においては、浸漬後、2日間で95%以上のトリチウムが脱離する事が明らかになった。 3.イメージングプレートによる表面観察では、セメントペーストに比べモルタルとコンクリート表面のトリチウム量は少なかった。また、モルタルの砂利やコンクリートの骨材部分は、セメントに比べトリチウムが非常に少ないことが可視化できた。 以上について、日本原子力学会2010秋の大会(北海道大学)及び9th International Conference on Tritium Science and Technology(奈良県新公会堂)にて発表した。
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