2010 Fiscal Year Annual Research Report
精子幹細胞の寿命制御における細胞周期調節分子の役割の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Cell Proliferation Control |
Project/Area Number |
22019017
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
篠原 美都 京都大学, 医学研究科, 助教 (10372591)
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Keywords | 遺伝学 / 発生・分化 / 幹細胞 |
Research Abstract |
I.精子幹細胞の動態が精子形成のクローナルな変動に及ぼす影響の解析 野生型B6マウスの精巣細胞を酵素処理にて遊離し、in vitroにてVenus発現レンチウイルスに感染させ、Wマウスの精細管内に移植した。6週間後から2-3匹の野生型メスマウスと交配させたところ、5匹のレシピエントから産仔が作成された。現在生まれた仔のゲノムをサンプリング中である。複数の酵素にて切断の後、Venusプローブにてサザンブロッティングを行う。 II.精子幹細胞の精子形成への寄与にCDKIが及ぼす作用の解析 p21,p27などのCDKIをレンチウイルスによる発現ベクターを精子幹細胞培養株(Germline Stem:GS細胞)に導入し、強制発現させたGS細胞を樹立した。またp21ノックアウトマウスおよびp27ノックアウトマウスをICRにBackcrossした後、ホモ個体の精巣からGS細胞を樹立した。 III.精子幹細胞の制御におけるライセンシング因子の阻害因子Gemininの関与の解明 1)GemininをレンチウイルスベクターによりGS細胞に導入したところ増殖には影響がなかった。フローサイトメトリーにて精子幹細胞マーカーの発現に変化は無かった。2)Gemininのconditional KOマウスをR26Rマウスと交配してマーキングし、精巣細胞を採取しアデノウイルスによりCre recombinaseを導入した後、精巣内移植した。3)Gemininのconditional KOマウスをDBA/2マウスと交配させ、F1個体からGS細胞を樹立した。試験管内でアデノウイルスによりCreを導入し、Geminin欠損GS細胞の樹立中である。
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