2011 Fiscal Year Annual Research Report
スピンドルチェックポイントの解除機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Cell Proliferation Control |
Project/Area Number |
22019020
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松本 智裕 京都大学, 放射線生物研究センター, 教授 (80212223)
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Keywords | 細胞周期 / チェックポイント / 染色体 / 均等分配 / ゲノム安定性 |
Research Abstract |
スピンドルチェックポイントの解除機構を解明するため、チェックポイントの機能因子の複合体形成様式を研究した。まず、チェックポイントの上流因子であるMph1を強制的に動原体へ固定すると、チェックポイントが恒常的に活性化する、換言すれば、チェックポイントの解除が不能になることを見出した。また動原体に固定されたMph1には間期でさえBub1が結合していること、その一方で、Mad1は有糸分裂期にのみ動原体に存在することも見出した。これらの結果は、スピンドルチェックポイントの機能因子が2つの経路(Mph1経路とMad1経路)で独立にリクルートされることを示唆する。さらにスピンドルチェクポイントの解除には、Mph1経路を遮断することが重要であることを予期させる。 また、紡錘糸先端と動原体との相互作用が、チェックポイントの解除の引き金であると予測し、紡錘糸先端に存在するタンパク質EB1(分裂酵母ではMa13)の変異体解析を行なった。点変異体であるMa13-89Rタンパク質は、マイクロチューブル結合能をしめすCH-ドメインに変異をもつ。この変異はマイクロチューブルに対する親和性を増大し、マイクロチューブルの重合を促進する。Ma13-89Rタンパク質は、マイクロチューブルの先端のみではなく側面荷も結合する。この影響は細胞内のマイクロチューブルの異常な伸長として表現形にあらわれた。その一方、動原体と接続したマイクロチューブルの先端からはMa13-89Rは正常に除去されており、スピンドルチェックポイントの解除に支障を来すことはなかった。チェックポイントの解除に先立ち紡錘糸の先端から積極的にEB1/Ma13を取り除くメカニズムの存在が示唆された。
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Research Products
(3 results)