2010 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質分解系による複製のライセンシング確立の制御機構
Publicly Offered Research
Project Area | Cell Proliferation Control |
Project/Area Number |
22019033
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
西谷 秀男 兵庫県立大学, 大学院・生命理学研究科, 教授 (40253455)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩見 泰史 兵庫県立大学, 大学院・生命理学研究科, 助教 (80380567)
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Keywords | 細胞周期 / タンパク質 / 分解 / DNA複製 / ユビキチン |
Research Abstract |
細胞周期において、次のサイクルでの染色体の複製の準備が、M期終期においてなされる。ライセンス化因子Cdt1はS期からG2期においては、再複製の抑制のため分解されるが、M期中期においてCdt1はリン酸化され安定に存在することを見出した。リン酸化解析により、Cdt1とサイクリンA-CDKの結合に関わるCy領域近傍にM期に高度にリン酸化される部位を見つけており、このリン酸化が安定化に関与していると捉え研究を行った。 Cy領域の近傍に検出されたリン酸化部位78S,79S,82Tをアラニン(A)に変異させたCdt1(78A79A82A)-3FLAGを安定に発現する株を作成し、M期で機能するキナーゼであるPlk1, Aurora A, AuroraBをノックダウンしたところPlk1をノックダウンした場合に、Cdt1 (78A79A82A)-3FLAGが不安定になることを確かめた。また、Cdt1のN末100アミノ酸を含む領域Cdt1(1-101)(78A79A82A)を発現する細胞株でもPlk1ノックダウンにより顕著に不安定化が見られた。Skp2を同時にノックダウンすると安定性の回復が見られた。79Sと82TはそれぞれSP,TP配列になっておりM-CDKによるリン酸化と考えられるので、M-CDKとPlk1によるCdt1のリン酸化がM期における安定化に関与する可能性が高い。In vitroキナーゼアッセイによりサイクリンB-Cdk1によるCdt1のリン酸化を確認した。また、免疫沈降法によりPlk1がCdt1と結合することも確認したので、Plk1によるリン酸化アッセイを行なう予定である。
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