2010 Fiscal Year Annual Research Report
内包膜プロテイントランスロケーターによるプラスチドの機能発現とその制御機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Protein community: organization and maintenance of protein functions |
Project/Area Number |
22020024
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中井 正人 大阪大学, 蛋白質研究所, 准教授 (90222158)
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Keywords | 葉緑体 / 植物 / タンパク質輸送 / 膜蛋白質 / シロイヌナズナ / オルガネラ / 生合成 / 超分子複合体 |
Research Abstract |
プラスチドは植物の器官・組織を構成する様々な細胞中に、機能的にも形態的にも多様に分化して存在し、生育段階や環境変化による時間的かつ空間的な複雑な制御を受けている。多様なプラスチドの機能維持には、適した蛋白質セットが、適時に発現、適所に配置され、色々な制御を受けて機能しているからに他ならない。このような複雑な蛋白質社会を形成維持することは、単に遺伝子発現レベルの調節だけでは不可能で、転写翻訳後の様々なレベルでの調節が必要である。その重要なひとつが、プラスチドへ蛋白質を輸送し配置する分子装置プロテイントランスロケーターによるものである。しかし、特に内包膜のトランスロケーターTic複合体に関しては、その構成因子も制御機構も不明の点が多い。我々は、Ticの中核がTic20である事、複数のTic20ホモログが異なる発現様式を示し、基質特異性の異なるTic複合体を形成する事を明らかにし、また、同じく基質特異性の異なる外包膜のToc輸送装置との物理的および機能的連携を示唆するデータも得ている。特に本研究では、Tic複合体の構成の全容を解明し、内包膜・外包膜における協調的輸送制御機構や、それがプラスチドの機能維持に果たす役割を明らかにすることを目的とする。 われわれは、シロイヌナズナTic20ホモログに関して、アフィニティ精製用のタグが付加された形で発現するTic20の改変遺伝子を導入したラインの確立に成功し、そこから得られた単離葉緑体を材料に、Tic20複合体の大量精製をおこなった結果、まったく新奇なコンポーネント3種類を同定することができた。現在、新奇3種類のコンポーネントの詳細な解析を進行中である。
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Research Products
(2 results)