2010 Fiscal Year Annual Research Report
胸腺細胞に発現するクローディンのT細胞分化選択における役割
Publicly Offered Research
Project Area | Immunological Self Recognition and its Disorders |
Project/Area Number |
22021020
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
濱崎 洋子 京都大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (10362477)
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Keywords | T細胞分化 / クローディン |
Research Abstract |
胸腺は、T細胞の正常な分化と選択に必須の中枢リンパ組織であり、胸腺ストローマである胸腺上皮細胞は胸腺細胞と密に相互作用することによりその発生と選択を支持する。申請者はこれまでに、通常の上皮細胞において上皮間バリア機能の中心を担うタイトジャンクション(TJ)局在膜蛋白質であるクローディン(Cld)3,4が、成熟胸腺上皮細胞の一部に発現を認めること、またこのCld陽性細胞が末梢自己抗原に対する免疫寛容に重要な役割を果たすAutoimmune regulator(Aire)遺伝子を発現する特殊に機能分化した髄質上皮細胞であることを見出した。さらにCld3,4の発現を指標にすることによって、Aire陽性上皮細胞の前駆細胞を発生初期の胸腺原基から同定することに成功した(Nat.Immunol.2007)。加えてこの研究過程で、胸腺細胞の一部にもCld4が発現することを見出した。胸腺細胞におけるCld4の発現はβセレクション、ポジティブセレクションを受けるDN3とDP特異的に発現し、in vitroにおいてCld4はTCRシグナルの補助刺激活性を示すことから、T細胞分化の選択過程に何らかの役割を果たす可能性が示唆されている。またNODマウスなど数種の自己免疫疾患モデルマウスの胸腺細胞でCld4が過剰に発現することが明らかになった。以上の背景を踏まえ、本研究では胸腺細胞に発現するCld4のT細胞選択における機能を個体レベルで解析すると共にCld4の発現異常と様々な免疫疾患との関わりを解明することにより、胸腺で起こる自己形成を担う新たな分子基盤を明らかにすることを目的とした。今年度は、Cld4のT細胞特異的コンディショナルKOマウスの作製及び、Cld4KOのNODへのバッククロス(10回)が終了した。現在表現型解析を行っている。
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Research Products
(21 results)
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[Journal Article] SPA-1 controls the invasion and metastasis of human prostate cancer2011
Author(s)
Shimizu Y, Hamazaki Y, Hattori M, Doi K, Terada N, Kobayashi T, Toda Y, Yamasaki T, Inoue T, Kajita Y, Maeno A, Kamba T, Mikami Y, Kamoto T, Yamada T, Kanno T, Yoshikawa K, Ogawa O, Minato N, Nakamura E
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Journal Title
Cancer Sci
Volume: 102(4)
Pages: 828-36
Peer Reviewed
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