2010 Fiscal Year Annual Research Report
肺の虚脱シミュレーションの統計数理的モデルの構築と腫瘍位置ナビゲーションへの応用
Publicly Offered Research
Project Area | Computational anatomy for computer-aided diagnosis and therapy :Frontiers of medical image sciences |
Project/Area Number |
22103512
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
小林 洋 早稲田大学, 理工学術院, 講師 (50424817)
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Keywords | コンピュータ外科 / バイオメカニクス / 構造力学 / 低侵襲治療システム / 生体力学 |
Research Abstract |
本研究の目的は,肺の虚脱シミュレーションにより虚脱後の腫瘍の位置を予測し,医師に提示する胸腔鏡外科手術のナビゲーションシステムの開発である.初年度には,主に肺虚脱シミュレーションの評価実験に関する下記の3点に関して研究を実施した. (1)X線CT装置を用いた肺虚脱過程の形状取得:臨床に耐えうる高精度な肺虚脱シミュレータを開発するには,開発したシミュレータの評価が必要である.シミュレータ評価のため,肺の虚脱過程に生じる肺の変形を測定した.具体的には,X線CT装置内に設置した肺の気管支内の圧力を,製作した圧力コントローラを用いて変化させることで,肺を虚脱させ,各過程においてCT画像を取得した.この際,CTマーカを数点肺に張り付けて実験を実施した. (2)画像解析を用いた変形場解析:取得したCT画像を解析することで変形場を推定した。具体的には,各変形過程の画像間で非剛体位置合わせを実施することで,変形場を抽出した.非剛体位置合わせの精度を評価した結果,非剛体位置合わせの誤差は1mm程度であり,シミュレーション評価に十分な精度での変形場が得られた. (3)肺虚脱シミュレーションの開発:CT装置を用いた実験で取得した肺の形状をもとに,虚脱シミュレーションが可能な肺モデルを開発し,虚脱シミュレーションを実施した.シミュレーション結果と実験で得られたCTマーカの位置変化を比較したところ,シミュレーション結果とおおよそ同方向にCTマーカ変形していることが確認された.さらに,(2)で得られた変形場とシミュレーションで得られた変形場を比較し,シミュレーションを評価した.
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Research Products
(4 results)