2011 Fiscal Year Annual Research Report
離れた測定器読み出し回路とCOPPERを結ぶ標準データ転送リンクの開発
Publicly Offered Research
Project Area | Quest on new hadrons with variety of flavors |
Project/Area Number |
22105513
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
伊藤 領介 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (90193531)
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Keywords | データ収集システム / 光データ転送 |
Research Abstract |
SuperKEKB/Belle II実験では検出器の読みだし回路は検出器のピクセル化に対応するために大量のチャンネル数を扱う必要が生じる。J-PARCなど他の実験においても、高輝度ビームに対応するためには同様のアプローチが必要である。このためには、検出器近傍に置かれた読みだし回路で多数のチャンネルの信号をまとめた上でCOPPERに送出することが効率的であるが、現在のCOPPERはボード上にディジタイザを装着する(FINESSE)構造になっていて、そのままでは対応できない。 そこでディジタイザをCOPPERから分離して、検出器近傍の読みだし回路の中に配置し、ディジタル化した信号を多数束ねて光ファイバーで送出し、COPPERで受信するシステムを開発した。読みだし回路からCOPPERまでのデータの転送は、どの検出器でも使用できるように共通化している。 中国高能物理研究所と共同で開発をすすめ、初年度にはCOPPERに装着する光ファイバー受信モジュールの開発に成功した。今年度は送信側のFPGAのファームウェア開発を中心にすすめ、Belle IIの中央飛跡検出器(CDC)の読み出し回路をターゲットとして開発・デバッグのサイクルを繰りかえした。その結果3Gbpsという高速データ転送が可能であることが確認され、所定の性能が確認された。またリンクを逆方向に用いてCOPPERから読み出し回路の種々のパラメータを設定する方法も開発した。 システム全体のテストとして、CDCの試験用のチェンバーからの信号をCOPPERで読み出す実機での使用と同じシステムを構築し、宇宙線データの収集を行った。CDCの読み出し回路の制御などもすべてCOPPERから本リンクを用いて行った。この結果開発したデータ転送リンクシステムは、本研究開始に当たって意図したすべての仕様を満たし、所定の性能を達成することが確認された。 引き続き現在は他の検出器の読み出し回路との接続試験を続けている。その後J-PARCやSpring-8の実験での使用を予定している。
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Research Products
(1 results)