2010 Fiscal Year Annual Research Report
タンデムラジカル環化反応を用いるアルカロイド合成
Publicly Offered Research
Project Area | Organic Synthesis based on Integration of Chemical Reactions. New Methodologies and New Materials |
Project/Area Number |
22106513
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
石橋 弘行 金沢大学, 薬学系, 教授 (70028869)
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Keywords | タンデム / カスケード / ラジカル / アルカロイド / (-)-セファロタキシン / (-)-セファレゾミンH / (+/-)-ステモナミド / (+/-)-ステモナミン |
Research Abstract |
ラジカル種と分子内二重結合等不飽和結合との反応による環形成反応を「ラジカル環化反応」といい、多環状化合物を一挙に構築するラジカル環化反応を「タンデムラジカル環化反応」という。タンデムラジカル環化反応はテルペン類等天然有機化合物の合成等に用いられている。今回、7員環と5員環が縮環したアルカロイド骨格を一挙に構築する反応を開発することとした。 アリールラジカルを発生するエナミドを環流トルエン中ACN存在下Bu_3SnHで処理したところ、目的とする7-endo/5-endo型テンデムラジカル環化反応が起こり、セファロタキシン骨格が一挙に得られた。この化合物は4工程を経て(-)-セファロタキシンへと導くことができた。 また、本タンデムラジカル環化反応はアルキルラジカルの反応に適用できる事が分かった。すなわち、アルキルラジカルを発生し得る化合物を環流トルエン中ACN存在下Bu_3SnHで処理すると、立体異性体の混合物(約1:1)が得られ、それぞれ、(±)-ステモナミド及び(±)-イソステモナミドへと変換できることを明らかにした。
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Research Products
(23 results)