2011 Fiscal Year Annual Research Report
チオカルボニル基を基軸とする多成分連結反応による反応集積化法の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Organic Synthesis based on Integration of Chemical Reactions. New Methodologies and New Materials |
Project/Area Number |
22106514
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
村井 利昭 岐阜大学, 工学部, 教授 (70166239)
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Keywords | チオカルボニル / 連続付加 / チオホルムエステル / Grignard反応剤 / アリールスルファン |
Research Abstract |
カルボニル同族体であるチオカルボニル基を鍵化合物あるいは鍵中間体として、様々な反応剤を連続して付加させる多成分連結反応を開拓し「時間的ならびに空間的反応集積化」の達成を目指した。すなわちチオホルムエステルに対してGrignard反応剤を連続で加えることにより系中でアリールメチルGrignardを発生させ、さらにこれを炭素求核剤として利用する反応の適用限界の解明をフロー系で行った。 すなわちチオホルムエステルとフェニルGrignardをマイクロミキサーM1で混合させた。この段階の滞留時間や溶媒の最適化を検討していたところ、溶媒としてTHFを用いたところヘミチオアセタールを主生成物として与えた。ヘミチオアセタールは、系中で発生するベンジルGrignard が出発化合物であるチオホルムエステルに付加することで生成したものと思われる。ここで様々な溶媒の検討を行ったところ、トルエン、エーテル系を用いることでヘミチオアセタールの生成が抑えられた。さらにマイクロミキサーM2で臭化アリルを混合させた。ここでチューブ内が徐々に懸濁してきたために滞留時間5秒とした後にフラスコ内で反応を2時間続けた。その結果、ホモアリルスルフィドを収率71%で与えた。 ついでカルボニル化合物を親電子剤としてフロー系での反応を行った。ここでは先ほどとは異なり、親電子剤と混合した後も均一な溶液であったため、M2で混合させた後の滞留時間を45秒とした後、反応混合液の後処理を行った。ベンゾフェノンを用いた場合には付加生成物をほぼ単一の生成物として単離収率65%で得た。一方でシクロヘキサノン、アセトフェノンさらにベンズアルデヒドと混合した際には、付加生成物だけではなく系中で発生するベンジルGrignard がプロトン化を受けた化合物も20%副生した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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